国内

小泉進次郞氏 政治評論家からの厳しい評価「政策に深い理解がない」

小泉進次郎氏は評論家からどう見られている?(時事通信フォト)

小泉進次郎氏は評論家からどう見られている?(時事通信フォト)

 本誌・週刊ポストは、自民党内で“将来の総理・総裁”と見られている8人と、野党第一党の立憲民主党の新代表に就任した泉健太氏、総選挙で躍進した日本維新の会のホープで副代表の吉村洋文・大阪府知事を加えた10人を総理候補に挙げて、長年にわたって日本の政治と政治家を取材してきたベテランの政治評論家・ジャーナリスト11人に、候補の中からポスト岸田の「次の総理」に「推せる政治家」、「推せない政治家」を選んでもらい、点数化してランキングにまとめた。

「総理に推したい政治家」の1位と2位には先の自民党総裁選には出馬していない“伏兵”の2人が選ばれた。トップは茂木敏充氏2位には林芳正氏となった。

 自民党で「若手のホープ」とされる小泉進次郞氏と福田達夫氏の評価は明暗を分けた。ポスト岸田で評価が高かったのは福田氏(3位)のほうだ。

「父の康夫氏もサラリーマン生活が長い苦労人だが、性格的に人付き合いが苦手なところがあった。それに比べて達夫氏は人当たりが柔らかく、よく意見を聞く。だから周りに人が集まる。総理としての器を感じる」(政治ジャーナリスト・野上忠興氏)

「達夫氏は総裁選前に派閥横断的な『党風一新の会』を旗揚げして若手を結集し、安倍元首相の意向で高市支持に傾いていた清和会(旧細田派)の多くを岸田支持に向かわせる流れを作った。安倍氏に逆らう度胸と政治手腕が高く評価され、当選4回で総裁候補の1人と見られるようになった」(政治ジャーナリスト・藤本順一氏)

 かたや小泉氏(8位)。自民党政調スタッフを務めた政治評論家の田村重信氏は「政界も財界も高齢者支配が続いていることが日本の停滞を招いている。カナダやフランス、ニュージーランドでは若いトップがしっかり国を運営している。だから若い小泉氏に期待する。本人には『あなたは自分を若いと言うが、世界標準では決して若くない』とハッパを掛けています」と推すが、ダメ出しも少なくない。元テレビ朝日政治部長でジャーナリストの末延吉正氏はこう苦言を呈す。

「政策に明るいように見えて、深い理解がない。勉強不足で、哲学もない。向こう受けを狙った演説は父の純一郎氏のコピーだが、天才肌の父をコピーしても自分の言葉にはならない」

「国民の腑に落ちる言葉を持つのが政治家。中身のない発言がポエムと揶揄されるようでは修業不足です」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)

“雑巾掛け”が足りないと見られているようだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
【エッセイ連載再開】元フジテレビアナ・渡邊渚さんが綴る近況「目に見えない恐怖と戦う日々」「夢と現実の区別がつかなくなる」
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
事務所独立と妊娠を発表した中川翔子。
【独占・中川翔子】妊娠・独立発表後初インタビュー 今の本音を直撃! そして“整形疑惑”も出た「最近やめた2つのこと」
NEWSポストセブン
名物企画ENT座談会を開催(左から中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏/撮影=山崎力夫)
【江本孟紀氏×中畑清氏×達川光男氏】解説者3人が阿部巨人の課題を指摘「マー君は二軍で当然」「二軍の年俸が10億円」「マルティネスは明らかに練習不足」
週刊ポスト
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン