日本が警戒すべき「隠れ海底火山」MAP
海底火山噴火の恐ろしさは、津波や軽石だけではない。
「海底火山の場合、噴火した部分(火山内部)に海水が流れ込むことで、水蒸気爆発が起きて噴火の規模が大きくなるケースがあります」(同前)
現在、日本では111の活火山が確認されている。うち50個が火山噴火予知連絡会によって「火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山」に選定され、常時観測・監視されている。
しかし、これは一部に過ぎす、日本には多くの“隠れ火山”が存在するという。
「活火山は噴火してから1万年以内のものを指しますが、実際の火山の寿命は100万年ほどです。日本に100万年以内にできた火山は300ほどあり、これら全てに噴火リスクがあると考えなければならない。海底火山についての詳しい観測データはほとんど存在せず、どこがいつ噴火するか誰も分からない状況なのです」(巽氏)
トンガのような遠く離れた場所の海底火山でさえ、日本に影響を及ぼした。日本列島周辺の海底火山が噴火すれば、甚大な被害も予想される。
※週刊ポスト2022年2月4日号