国内

オミクロン株、子供の感染増加 学級閉鎖の結果「家庭内感染」が広まる可能性

(写真/イメージ)

オミクロン株の感染拡大で、子供たちへの影響が心配されている

 感染者が急激に増加している新型コロナウイルスのオミクロン株。デルタ株に比べて症状がかると言われているが、特に子供たちへの感染についても楽観視できない。

 1月18日に公表された南アフリカのデータでは、オミクロンの感染者全体の年齢層はデルタなど従来株と比べ18才から49才までの割合が多い一方、入院患者は0~4才が多かった。

 アメリカでは1月に子供の新規感染者が1週間で115万人を超え、特にワクチンの対象になっていない4才以下の入院率が増加。多くの子供が集中治療室で治療を受け、呼吸困難を起こすケースがあると報じられた。

 日本も1月25日時点で、感染者のうち10代以下の子供の割合は26.1%に達し、デルタ株が主流だった第5波より増加した。国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんはこう話す。

「日本でも子供の感染が急増しています。この先、全国的に学級閉鎖が増えると、家庭内感染にも歯止めがかからない可能性がある。すると家庭内で持病のある高齢者に感染し、さらに重症者が増える恐れがあります」

 現在、医療逼迫を防ぐため、東京都が50才未満の無症状者と軽症患者を健康観察の対象外とするなど、感染者のセルフチェックを求める動きが広がっている。しかし、注意すべきは自宅療養中に容体が急変することだ。

 埼玉県の50代女性は、感染が確認されてから数日間は自宅で療養していたが、その間に腹部の持病が悪化して救急搬送された。

 愛知県名古屋市では、発熱や倦怠感などの症状が出て、新型コロナの感染が確認された70代男性が自宅で急死した。その男性には間質性肺炎や肺気腫、多発性筋炎、糖尿病などの基礎疾患があったが、症状が軽かったので自宅療養をしていたという。

「自宅療養者でも基礎疾患や重症化するリスクがあると、容体が急変する可能性があります。オミクロンは重症化率が低いからと油断はできません」(一石さん)

 まずは自らの抱えるリスクを自覚しておきたい。

※女性セブン2022年2月17・24日号

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