では花粉症は治さないほうがいいのだろうか。
「免疫抑制作用の強いステロイド剤を使うと免疫力が落ちすぎるリスクがあります。ただし、がんと花粉症の関連性はまだ不明な点が多い。アメリカの研究でアレルギー性鼻炎の人が咽頭がんや食道がんになりにくいという報告や、花粉症の人はすい臓がんで57%、脳腫瘍で45%発症リスクが低いという研究がある一方、花粉症患者は膀胱がんや前立腺がんになりやすいという報告もあります。今後の研究が待たれます」(中川医師)
花粉症の人が“うらやましい”と思われる時代がやってくるのだろうか。
※週刊ポスト2022年2月11日号