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新聞記者のタレント化進む 記者同士がSNSで批判し合う“内ゲバ”も発生

SNSを利用している記者も多い(イメージ)

SNSを利用している記者も多い(イメージ)

 ネット動画大手Netflixが世界同時配信中の連続ドラマ『新聞記者』は、米倉涼子演じるエース記者が政府の公文書改竄事件を舞台に権力の闇に迫る姿を演じて話題を集めている。だが、当の新聞記者たちからは「いまどきあんな記者、いるわけないよ」とため息が聞こえてくる──。

 ネット時代になって紙面に目立つのが「署名記事」だ。かつては業界で「新聞記者は足で稼ぐ裏方、目立つタレント記者は邪道」といわれ、新聞の署名記事は海外支局の特派員電や編集委員の署名コラムなどに限られていたが、最近では一般記事も署名が多くなっている。これは“営業戦略”の変化だ。

「良い記事だと思った読者が、書いた記者の名前を挙げてネットで感想を述べて拡散させたり、記者の名前で検索して他の担当記事を読む、ということが増えている。だから署名を載せる機会が多くなったところもあります。記者のSNSでの発信も、以前は炎上騒動が多いからとどの社も消極的だったが、最近は朝日、毎日、産経などは逆に推奨している。各社とも、名前で記事の信頼感や関心を高められる名物記者をもっと増やしたいと考えている」(大手紙記者)

 社名で売れないなら、“タレント記者”を増産することで記事のPVを増やそうという戦略だ。

 一番積極的なのが朝日。ホームページでは、

〈朝日新聞社は、新たな発信や読者のみなさんとの対話をめざして、各部門、総局、取材チームなどのグループや、記者個人によるツイッター活用をすすめています。さまざまなテーマや取材拠点から、記事の裏話や紙面で紹介できなかった写真も掲載しているほか、さまざまな出来事の実況中継も試みています〉

 と謳い、自社サイトにツイッターをやっている記者のリストを載せて、署名記事からその記者のツイッターに飛びやすくしている。

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