いま台頭する若手プロには、父親がコーチだったケースが多い。
代表例が、昨季惜しくも賞金女王を逃し、今季は米ツアーに挑戦する古江彩佳だ。
3歳でゴルフを始めた古江を指導していたのは父・芳浩さん。古江は母親が勤め先のコンペに参加するための練習についていったのがきっかけでゴルフに興味を持ち、競技を始めた。
しかし、芳浩さんは「ゴルフ未経験」でグリップの握り方すら分からなかったという。そこから雑誌やテレビのゴルフ番組を見て独学で研究し、スクールに入れず自ら古江を指導。ジュニアで全国レベルの結果を残すまでに育て上げた。
その後、ゴルフ名門校の滝川二高(兵庫県)からプロの道へ進むが、いまもスランプに陥った際には父にアドバイスをもらっており、LPGAのツアーブックの「師弟関係」の欄には「古江芳浩」の名前が書かれている。
(第2回につづく)
※週刊ポスト2022年3月11日号