源頼朝を演じる大泉洋との息もぴったり(C)NHK
作家・角田光代の人気小説を映画化した『八日目の蝉』をはじめ、これまでに6回、小池の出演作品に携わった成島出監督は「小池栄子は“本物”だ」という。
「小池さんは文学座とか青年座とか大きな劇団で演劇を学んだわけではないのに、俳優としての技術をちゃんと身につけています。いろんな舞台を観たり舞台に立ったりするなかで、自力で掴んでいったのでしょう。それだけ貪欲なのに、その貪欲さが下品じゃない。女優だなと思いますね。
それは彼女の演技にも通じていて、どんなに下品な役をやっても下品なセリフを言っても、決して下品になり切らずどこか品格がある。それがすごく不思議です。昔の女優さんはそういった風格を持っていたんだけど、今の女優さんにはなかなかいない。小池さんは、今や数少ない品格のある女優の一人ですね」
成島監督も小池に信頼を寄せる。
「僕にとって小池さんは、一番信頼のおける女優ですね。ハマる役があれば、まず第一に彼女から考えていきたいし、また次も一緒にやりたいと思わせてくれる。そんなふうに思われるのって、実は大変なことなんですよ。しかも彼女はその期待に毎回応えていますからね。
彼女は自分の役に覚悟もあるし責任も持っている。人任せにしないんです。恩義や感謝も忘れない。どこか侍のようなところがあります。そういうところも彼女の魅力の1つです」
視聴者だけではなく演劇関係者からも絶大な支持を得る小池栄子。今後の活躍への期待が高まる。