ワクチン接種と入浴後の死亡との因果関係は?(イメージ)
厚労省は、ホームページ上で、「注射した部位を強くこすらないように」とした上で「ワクチンを接種した日にお風呂に入っても構いません」「入浴により何か不具合が起きる可能性は低いと考えられます」と説明するが、前出の早坂教授は疑義を呈する。
「浴槽に入る生活習慣は日本特有で、欧米にはありません。欧米で開発されたワクチンなので、浴槽に入ることによる影響への調査が不十分ではないでしょうか。浴槽に入ると体温が0.5~1度上がり、免疫に影響を及ぼすことがわかっていますが、そうしたことは考慮されていないと思われます」
改めて厚労省に聞くと、「海外でも国内でも接種後の入浴に関する治験は行なっていないと聞いています。しかし、もともと高齢者の方が入浴中に亡くなるケースは多く、この報告件数であれば“ワクチン接種によって明らかに多くなった”とは言えないと考えています」(予防接種室)という回答だった。
副反応が強まる可能性
入浴中の事故の多くは体に負荷がかかったことで起きる「ヒートショック」と「熱中症」によるものとされる。
「脱衣所と風呂場の温度差や、浴槽に入る・出ることで血圧が急激に上下し、血管に強い負荷がかかることをヒートショックと言います。血管に圧力がかかることで血管が切れて脳出血が起きたり、血管が詰まって心筋梗塞が起きます。熱中症も浴槽に浸かり、体温が上がり過ぎると意識障害を引き起こし、溺死してしまう恐れがある。いずれも高齢者になるとリスクは高まる」(早坂教授)
一方、ワクチンを接種することで体にも負荷がかかっている。
3回目接種の副反応は2回目と比べて軽くはない。厚労省の専門部会の報告では、3回ともファイザー製を接種した人に起きる副反応の割合は、発熱(37.5度以上)が39.8%、接種部の痛みが91.6%、倦怠感が69.1%、頭痛が55%で、いずれも2回目接種より高い割合だ。3回目をモデルナ製にした場合は、いずれもこの数値よりさらに高くなる。