4月2日から大阪と東京で開催されるアイスショー「スターズ・オン・アイス」には、北京五輪金メダリストのネイサン・チェン(22才)や銅メダルの宇野昌磨(24才)も出演するが、ここにも羽生の出場は予定されていない。
エキシビション出演後の取材で、彼はこう語っていた。
「フィールドは問わないって、自分の中では思っています(中略)それがアイスショーなのか競技なのか、それが報われるのか報われないのか、ぼくにはちょっとわからないので」
競技者としてなのか、ショーなどを主戦場として滑るのか、限定しない物言いや、彼のあまりにもさっぱりとした表情から、多くの人の頭に「引退」の2文字がよぎった。しかし、世界選手権欠場を発表した直後に、羽生は練習を再開した。
「世界選手権の欠場は、右足の捻挫だけが原因ではないのかもしれません。特に世界選手権に対しては、彼自身、モチベーションが保てないという面もあるのではないでしょうか」(別のフィギュアスケート関係者)
羽生は3月4日、北京五輪のTEAM JAPANのツイッターに登場し、札幌市が招致する2030年冬季五輪へ向け、メッセージを送った。
「8年後に札幌でオリンピックの開催が決まったら、そうですね、やっぱりフィギュアスケートの選手の皆さんが最高の演技をしてほしいですし、ぼくも出たいです(笑い)。ふふふふふ」
羽生の視線はもっとずっと先を見据えているのかもしれない──。
※女性セブン2022年3月24日号