最終回の説明文に真犯人のヒントか
その十戒と二十則の中で、特に『真犯人フラグ』が注意したいと思われるのは、主に以下の5つ。
1「犯人は物語の当初に登場していなければならない。物語の中で重要な役を演ずる人物でなくてはならない」
2「いくつ殺人事件があっても、真犯人は一人でなければならない」
3「探偵自身が犯人であってはならない」
4「プロの犯罪者を犯人にしてはならない」
5「提示していない手がかりによって解決してはならない」
なかでも、最も避けなければいけない結末は1でしょう。ただ、「ついに事件を操っていた真犯人が判明!それは、信頼した部下か、支えてくれた友か、愛する妻か?それとも…!?すべての謎が明かされ、最後に打たれる終止符とはー!?」という最終回の説明文を見る限り問題ないのかもしれません。つまり有力なのは、「信頼した部下の瑞穂(芳根京子)か、支えてくれた友の河村(田中哲司)と日野(迫田孝也)か、愛する妻の真帆(宮沢りえ)」ということではないでしょうか。
2に関しては、たとえば河村と日野、あるいは、瑞穂と真帆の「2人が真犯人だった」という結末の可能性もありえるでしょう。肝心なのは「1人か、2人か、もっと多いのか」ではなく、共犯の理由や動機を視聴者に納得させることであり、それさえできれば批判を受けることはなさそうです。
ちなみに、3は凌介(西島秀俊)、4は強羅(上島竜兵)が真犯人ということであり、もしこれらだったら批判必至ですが、さすがにないでしょう。また、「最終話の鍵を握る」というSNSの小説を前話で登場させたことから「フェアにいこう」という制作姿勢が見えますし、5の可能性は低そうです。
最終回の放送前に、「すべての謎が明かされる」と大々的にPRしているだけに、多少の矛盾や謎を残してしまったとしても、大筋の物語では制作サイドを信じてもいいのかもしれません。