今年の阪神はどうなる?(時事通信フォト)

今年の阪神はどうなる?(時事通信フォト)

江本:阪神は守護神のスアレスが退団し、その後釜が決まっていない。42セーブのスアレスがいないとBクラスですよ。藤浪の復活だって、なかなか厳しい。ノーコンを治すには温故知新。治った人のことを見ないと。

中畑:江本さんは何シーズンも最多与四球、最多死球、最多暴投などの“タイトル”を獲った。治った江本さんに聞かないと。

江本:オレのは治っていない(笑)。ただ、やり方があるんです。力の入れ具合とかね。簡単なんです。毎日フリーバッティングで30分ぐらい投げて、相手のバッターの芯に当たる球をテンポよく放っていく。これをやればノーコンは治る。

中畑:そういえばエモやんの現役時代のフォームって藤浪と似てない?

達川:似てる、似てる。

江本:インステップだからね。インステップだとなかなか右バッターの外角に持っていけない。リリースポイントまで力を抜ければまだ持っていけるが、藤浪はその前に力が入ってしまっている。

中畑:教えてやったら?

江本:だって聞きに来ないもん(笑)。

(第4回につづく)

【プロフィール】
江本孟紀(えもと・たけのり)/1947年、高知県生まれ。1970年に東映入団。1972年に南海へ移籍しエースとして活躍。阪神に移籍し、1981年の引退後は参議院議員、タレントとしてもマルチに活躍。

中畑清(なかはた・きよし)/1954年、福島県生まれ。1975年に巨人入団。ムードメーカーの「絶好調男」としてチームを引っ張った。引退後は2012~2015年にDeNA監督を務めた。

達川光男(たつかわ・みつお)/1955年、広島県生まれ。1977年、広島に入団し正捕手として活躍。引退後は広島監督や阪神などでコーチを務め、ソフトバンクでヘッドコーチとして日本一に。

※週刊ポスト2022年4月1日号

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