毎日新聞などが2021年11月から今年1月にかけて行った世論調査では、天皇の皇位継承について「男子がいない場合のみ、女子の継承を認めるべきだ」(41%)と「男女にかかわらず、天皇の第1子の継承を優先すべきだ」(35%)を合わせて、回答者の76%が女性天皇を容認した。この結果の背景の1つには、天皇家の長女・愛子さまに対する国民の好意的な視線があるだろう。だが愛子さまの歩まれてきた道のりは、決して平たんではなかった。
学習院初等科時代には、ある男児が愛子さまに対して乱暴な振る舞いをする「いじめ事件」が発覚し、雅子さまが「同伴登校」をされた。学習院中等科では遅刻と欠席を繰り返され、激やせが心配された時期もあった。『皇室の窓』(テレビ東京系)の放送作家で、愛子さまの生誕時から成長を見守ってきた、つげのり子さんはいう。
「幼い頃は無邪気でしたが、次第に笑顔が少なくなり、人々と交流するのがつらそうに見えることもありました。
しかし、天皇陛下(当時)が退位の表明をされた2016年頃から、那須御用邸でのご静養で、徐々に地元の人たちと交流されるようになりました。愛子さまが『天皇の娘』と呼ばれる日が近づいていたこともあり、皇太子さま(当時)と雅子さまが人々と自然に交流してほしいと願われたのでしょう。愛子さまはそうしたご両親の望みに応えようと、懸命に努力されたと思います」
米ハーバード大学を卒業後、東大に編入、中退して外務省に入省されたスーパーエリートである雅子さまの愛情を一身に受けられた愛子さまは、英語が堪能で読書家。知性溢れる女性に成長された。陛下のなさりようを間近で見られてきた気品にあふれ、すでに風格すら漂う。成年会見での初々しくも凜々しいお姿に、「愛子天皇」を期待する声は高まるばかりだ。