国内

作家・甘糟りり子さんが20年前の自身の“失敗”から考える「LGBTQ+」問題 

(写真/アフロ)

多様性が認められる社会であってほしい(写真/アフロ)

 日本では10人に1人が性的マイノリティと言われる。LGBTQ+を題材にしたドラマなども増えているが、世の中の理解は進んだのだろうか。作家・甘糟りり子さんが自身の“失敗経験”からLGBTQ+に関する問題を考察する。

 * * *
 今年もエイプリルフールにくすっと笑えるものからどこがおもしろいのかまったくわからないものまで、いろいろな人がいろいろな嘘をついた。

 アイドルグループ乃木坂46のメンバー秋元真夏さんはインスタグラムに元メンバー生田絵梨花さんとの写真とともに「この度、友人の生田絵梨花と式を挙げました」とアップして、炎上した。性的マイノリティの人をネタにしているという声が上がる一方で、何がいけないのかわからないという声もあがった。

 例えば同じグループやバンド内での男女であったら、おもしろいかどうかは別として、単なるジョークで済んだはず。しかし、今はまだ同性婚を単なるジョークにはすべきではない。世の中はまだそこまで成熟していない。

 件の投稿、彼女たちにレズビアンの人たちに向けた悪意があったわけではないだろう。もしかしたら LGBTQ +関連はファッショナブルという意識があったかもしれない。しかし、投稿する方の気持ちや見方なんて二の次、関係ないのである。マイノリティの当事者たちがどう受け止めるかが重要だ。

 レズビアンの人が「からかわれた」「揶揄された」と思ったとしたら、それはもうアウト。投稿すべきではない。もちろん、レズビアンだっていろいろな人がいるから、そう思う人もいれば、ピックアップされてうれしいと感じる人もいるかもしれない。しかし、否定的に受け止める人がいる限り、そちらを尊重しなければならないと私は思う。そのことによって多少窮屈に感じるとしても、マイノリティの人たちを不快にさせたり、傷つけたりしないよう気を配るのがマジョリティの義務だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト