スポーツ

フィーバー生んだ藤田菜七子騎手、大スランプ 3月から「拠点変更」の狙い

盛岡市の盛岡競馬場でのクラスターカップに出場した、藤田菜七子騎手(2019年)

2019年、盛岡競馬場でのクラスターカップに出場した、藤田菜七子騎手(時事通信フォト)

 春のG1シーズン真っ只中。皐月賞、天皇賞、日本ダービーなどのビッグレースが6月26日の宝塚記念まで続き、競馬ファンにとって心躍る季節だ。そんな中、「競馬界のアイドル」として脚光を浴びていた藤田菜七子騎手(24歳)が試練を迎えている。
 
 藤田は2016年のデビュー以来、毎年右肩上がりに勝ち星を重ね、2018年にはJRA女性最多勝利記録を更新。2019年にはJRA所属の女性騎手として史上初のJRA重賞制覇(GIII・カペラステークス)を果たすなど、華々しく活躍してきた。

 そんな彼女だが、2019年の年間43勝をピークに、2020年35勝、昨年は14勝と勝ち星が減り続けている。今年に至っては、ここまで105回出走してわずか1勝しかしていない(4月15日時点)。スポーツ紙競馬担当記者が語る。

「藤田の近年のスランプは、ケガの影響が大きいと思われます。2020年2月のレース中に落馬して左鎖骨を骨折し、この年は早々に復帰してそれなりに好成績を収めたのですが、昨年10月に再び同じ箇所を骨折してしまった。心身ともにダメージが大きかったようです。成績の下降と共にメディアの扱いも小さくなっていき、重賞レースに騎乗する機会も減ってしまった。ピークだった2019年には13回も重賞に出たのに、昨年はわずか3回、今年はまだゼロです。

 2021年には古川奈穂(21)と永島まなみ(19)、今年3月には今村聖奈(18)がデビューを果たしたことで、JRA女性騎手はこの1年で計4人に増えた。それまで“JRA唯一の女性騎手”だった藤田の影が薄くなってしまったことは否めません」

 苦境の藤田が選んだのは、“西”へと拠点を移すことだった。

「3月に入り、デビュー以来所属してきた美浦トレセン(茨城)から栗東トレセン(滋賀)に拠点を移したんです。武者修行の意味合いもあるのでしょうけど、“関西とのコネクション”を築いてレース騎乗のチャンスを広げたいという狙いも大きいと思う。女性ジョッキーが増えたとはいえ、やはり藤田のスター性はピカイチですから、早くスランプを克服して、競馬界を盛り上げてほしいです」(前出・競馬担当記者)

 環境を変えて心機一転、巻き返しを図れるか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

「高市外交」の舞台裏での仕掛けを紐解く(時事通信フォト)
《台湾代表との会談写真をSNSにアップ》高市早苗首相が仕掛けた中国・習近平主席のメンツを潰す“奇襲攻撃”の裏側 「台湾有事を看過するつもりはない」の姿勢を示す
週刊ポスト
クマ捕獲用の箱わなを扱う自衛隊員の様子(陸上自衛隊秋田駐屯地提供)
クマ対策で出動も「発砲できない」自衛隊 法的制約のほか「訓練していない」「装備がない」という実情 遭遇したら「クマ撃退スプレーか伏せてかわすくらい」
週刊ポスト
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
3年間に合計約818万円のガソリン代を支出していた平口洋・法務大臣(写真/共同通信社)
高市内閣の法務大臣・平口洋氏が政治資金から3年間で“地球34周分のガソリン代”支出、平口事務所は「適正に処理しています」
週刊ポスト
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
NEWSポストセブン