日本医師会の調査によると、准看護師課程入学者の最終学歴は、高校新卒が3割程度なのに対し、高校既卒が約5割を占める。一度別の仕事などに就き、セカンドキャリアとして入学する人も少なくない。Aにも、30代や40代の生徒が複数在籍しているという。

「さまざまな事情を抱えて入学する生徒もいます。手に職をつけようと入学した生徒に対しても、“年をとった新人がいちばん使いものにならない”と言い切るんです。

 ほかにも、学校内で携帯・スマホは使用禁止で、朝授業が始まる前に回収。生徒同士の連絡先交換やLINEは禁止で、女生徒はスカート禁止といった、常識では考えられないルールも課されています。しかも問題行動を起こしていないかを確認するためなのか、教室には監視カメラが設置されています」(前出・別の学校関係者)

 なぜ、「白衣の学生」が続々とやめざるをえないようなハラスメントが横行するのか。『ルポ 保育崩壊』などの著書を持つジャーナリストの小林美希氏が解説する。

「1つは、医療現場の体育会系な気質があります。間違いやミスが許されない現場である分、指導が厳しくなりがちです。それ自体は間違ったことではないのですが、パワハラの領域に踏み込んでいても、患者の命を守るために厳しくしているんだと理由づけすることで、自己の中で正当化されやすいんです。看護学校の教員は自身が経験した現場の雰囲気を、まだ医療の道に入ったわけでもない生徒がいる教室に持ち込んでしまう。

 加えて、医療従事者のニーズが増えたことで、近年大学などの養成校が増加しました。しかし教員が足りていないんです。そのため、能力の低い教員が教育現場に送り込まれることになり、授業の質が低下したり、ハラスメントが起きてしまいます」

 実態を問うべくAに質問状を送ったが、「回答できない」と言うのみだった。看護師や准看護師といった医療従事者は、社会において必要不可欠な「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる。その教育現場でハラスメントが横行していることは、長い目で見たときに、日本そのものが崩壊することにつながりかねない。

※女性セブン2022年4月28日号

関連記事

トピックス

「大谷ファミリー」の活動指針が徐々に明らかになりつつある
《家族でハワイに行ける成長ぶり》大谷翔平が長女をインスタに掲載する「価値観の変化」…真美子さんは「教育分野に興味」
NEWSポストセブン
法定スピード以上の速度で突っ込んだ(時事通信)
《独自》内閣府公用車の9人死傷暴走事故 委託先は2年前にも永田町で公用車ひき逃げ死亡事故 運営会社と内閣府が「間違いございません」と事実関係を認める
NEWSポストセブン
「日本学術振興会賞」と「日本学士院学術奨励賞」の授賞式に出席された秋篠宮ご夫妻(2026年2月3日、撮影/JMPA)
《上品な艶がドレッシー》紀子さまの授賞式ファッション ライトブルーのセットアップで親しみやすさを演出、同系色のブローチも
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《司忍組長、84歳の誕生日会に密着》胡蝶蘭、鯛、枡酒にコンパニオンが大挙 警察、メディアが関心を寄せる「山口組重要文書」の存在
NEWSポストセブン
晩餐会での“少女漫画のようなエスコート”動画が話題に(提供:soya0801_mlb)
《独占入手》妻・真美子さんの手を優しく取って…大谷翔平、晩餐会での“少女漫画のようなエスコート”動画が話題に ファンに伝えた「ありがとう」
NEWSポストセブン
目撃者が語った“凄惨な事故現場”とは(左/時事通信フォト、右/共同通信)
「『死んじゃうよー』公用車の運転手がうめき声を…」「官僚2人は後ろでグッタリ」公用車が130キロで死傷事故、目撃者が語った“凄惨な事故現場”【高市首相、腹心の官僚】
NEWSポストセブン
若い女性たちとエプスタイン(民主党資料より)
「ひとりで楽しみ、体に触り、無理やり行為に及んだ」10代の少女らが性的搾取された“エプスタイン事件” 米司法省が新たに公開、画像や動画…300万枚の資料が示す“被害の詳細”
NEWSポストセブン
CanCam卒の注目女優宮本茉由
《CanCamモデルを卒業》不倫ドラマ主演でも話題・宮本茉由、長野県・北アルプスの麓で見せた「止まらない色気」
週刊ポスト
ラオジーのブログより(現在は削除済み)
《昨夜の子は何歳だったんだ…との投稿も》「ラオスの帝王ラオジー」ブログの不正開設の疑いで61歳の男が逮捕 専門家が明かしたラオス児童買春のいま
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長。2年前の「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《ほろ酔いの山口組・司忍組長》84歳バースデーカラオケ大会で歌われた「昭和歌謡の名曲」 “七代目誕生”には言及なし
NEWSポストセブン
全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン