スポーツ

巨人・菅野智之に囁かれる「限界説」 若手台頭でエース剥奪の危機

今年14勝を挙げた菅野智之投手は日本シリーズで力を発揮できるか(時事通信フォト)

昨季からマウンド上で納得のいかない表情を見せる場面が多い(時事通信フォト)

 エースの一時代が終わってしまうのか──。そんな懸念を抱いてしまうのが、巨人・菅野智之(32)だ。4月29日の阪神戦に登板したが、直球の平均球速は140キロ台前半と走らない。抜群の制球力も影を潜め、ボール球先行の苦しい投球が続いた。審判の判定に苛立ち、マウンドを蹴り上げる場面も。2回無死満塁のピンチは無失点で切り抜けたが、3回に佐藤輝明に143キロの直球を完璧にとらえられ、右翼席のバルコニー席に消える特大の先制2ランを浴びた。3回3安打2失点で降板。右ヒジの違和感により、翌30日に登録抹消された。

 この日の投球を見たスポーツ紙デスクはこう語る。

「全盛期の菅野を知っているだけに、ちょっと厳しいなと感じました。この登板に限らず、昨年からコンディションに不安を抱えていて、投げてみないと分からない状況が続いている。先発の柱として毎年投げ続けてきた勤続疲労もあると思いますが、投球フォームのしなやかさが失われ、腕が横振りになる。

 以前は状態が悪い時も菅野の“顔”で抑えられましたが、今の直球の強度、制球力ではごまかしが効かない。菅野が降板後に育成から支配下選手契約を締結したばかりの菊地大稀が登板しましたが、角度のある腕の振りから常時150キロを超える直球、フォークで2回2奪三振無失点と鮮烈デビューを飾った。正直、どちらがエースか分からないぐらいの投球でした」

 最多勝3度、最優秀防御率4度獲得するなど「不動のエース」として活躍してきた菅野だが、野球人生における分岐点を迎えている。昨季は故障やコンディション不良に苦しみ、4度の登録抹消を経験。内定していた東京五輪代表も出場辞退した。シーズン終盤に復活の兆しは見せたが、19試合登板で6勝7敗と負け越し。規定投球回にも届かなかった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

硬式野球部監督の退任が発表された広陵高校・中井哲之氏
【広陵野球部・暴力問題で被害者父が告白】中井監督の退任後も「学校から連絡なし」…ほとぼり冷めたら復帰する可能性も 学校側は「警察の捜査に誠実に対応中」と回答
NEWSポストセブン
隆盛する女性用ファンタジーマッサージの配信番組が企画されていたという(左はイメージ、右は東京秘密基地HPより)
グローバル動画配信サービスが「女性用ファンタジーマッサージ店」と進めていた「男性セラピストのオーディション番組」、出演した20代女性が語った“撮影現場”「有名女性タレントがマッサージを受け、男性の施術を評価して…」
NEWSポストセブン
『1億2千万人アンケート タミ様のお告げ』(TBS系)では関東特集が放送される(番組公式HPより)
《「もう“関東”に行ったのか…」の声も》バラエティの「関東特集」は番組打ち切りの“危険なサイン”? 「延命措置に過ぎない」とも言われる企画が作られる理由
NEWSポストセブン
海外SNSで大流行している“ニッキー・チャレンジ”(Instagramより)
【ピンヒールで危険な姿勢に…】海外SNSで大流行“ニッキー・チャレンジ”、生後2週間の赤ちゃんを巻き込んだインフルエンサーの動画に非難殺到
NEWSポストセブン
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
ロス近郊アルカディアの豪
【FBIも捜査】乳幼児10人以上がみんな丸刈りにされ、スクワットを強制…子供22人が発見された「ロサンゼルスの豪邸」の“異様な実態”、代理出産利用し人身売買の疑いも
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン