国内

朝ドラ『ちむどんどん』効果で横浜鶴見区の「沖縄タウン」が大盛りあがり

『ちむどんどん』の番組タイトルが描かれた「琉球泡盛」(写真/沖縄県酒造協同組合提供)

『ちむどんどん』の番組タイトルが描かれた「琉球泡盛」(写真/沖縄県酒造協同組合提供)

 横浜・鶴見で沖縄の食料品や雑貨を販売する「ぷからす家」の担当者が興奮気味に話す。

「『ちむどんどん』放送開始直前から販売を開始しました。入荷するとすぐに品切れになってしまいます」

 いま、飛ぶように売れているというのが、4月にスタートした朝ドラ『ちむどんどん』の番組タイトルがパッケージに描かれた「琉球泡盛」(600ml、1200円)だ。

 売られているのは、都内から電車で行ける横浜・鶴見区にある通称「沖縄タウン」。ドラマでは暢子が上京した後の舞台となる町だ。商店街には沖縄居酒屋や沖縄の食料品を扱う店が並んでおり、旅先のような気分を味わえる。

 町の始まりは100年以上もさかのぼる。明治32年、沖縄から初の移民団がハワイへ向かった。その際、寄港地の横浜で伝染病などの検査が行われ、渡航できなかった人たちが鶴見に残ったのだ。大正時代に入ってからは、沖縄から京浜工業地帯に出稼ぎに来た人たちが多く住み、「沖縄タウン」を形成した。

「放送直後から観光で訪れてくださるかたが激増しました。ソーキそばやサーターアンダギーなどドラマにも出てくる沖縄料理が人気を集めていますが、なかでも売れているのが泡盛です。ヤンバルクイナやハイビスカスなど、沖縄らしい動植物が描かれた箱がかわいいので、お土産にも喜ばれると思います」(ぷからす家担当者)

 製造元である沖縄県酒造協同組合の武田智さんは前出の泡盛の味について自信をのぞかせる。

「ほんのりと甘く、すっきりとした味わいが特長です。複数の酒造所の原酒をブレンドし、半年ほど寝かせて味をなじませています。炭酸で割ってシークワーサーの果汁をたらすと、さらに飲みやすくなりますよ。沖縄県内や鶴見の沖縄タウンのほか、ネットでも販売しています」

 放送開始直後から盛り上がっている鶴見の沖縄タウンだが、残念ながらロケは行われていない。それでも、鶴見沖縄県人会常務理事の並里典仁さんは笑顔で話す。

「ドラマは50年前の話なので、当時の様子を再現するにはセットでなければ難しいようです。県人会としては『ちむどんどん』のパネル展示などで、ドラマと地元を盛り上げていきたいと考えています」

 足をのばしてドラマの世界に酔いしれてみては。

※女性セブン2022年5月12・19日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
「どうして卒業できないんだろう…」田村瑠奈被告(30)の母親が話した“大きな後悔” 娘の不登校に焦り吐露した瞬間【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン