芸能

苦戦続く『ポップUP!』が仕掛ける”昼ドラ“ 篠原涼子『金魚妻』監督が女性のリアル描く

左から)徳永えり、臼田あさ美、瀬戸さおり、市川由衣

『昼上がりのオンナたち』のヒロイン、徳永えり、臼田あさ美、瀬戸さおり、市川由衣(左から)(c)フジテレビ)

 坂上忍が司会を務めた『バイキング』(フジテレビ系)の後番組として4月にスタートしたお昼の情報番組『ポップUP!』。視聴率では苦戦が続いているが、新たな試みとして“昼ドラ”が放送されることが注目を集めている。どんな内容になるのか? コラムニストで放送作家の山田美保子さんが解説する。

 * * *
『ポップUP!』(フジテレビ系)内で5月20日から金曜日のみ4回にわたって放送される「ひるドラ!『昼上がりのオンナたち』」が話題だ。

ネットでは「視聴率が低迷する『ポップUP!』が早くもテコ入れか」とか、「いっそのこと昼ドラにしたほうが、みんな観るのではないか」といった記事が目立つ。が、実は“ひるドラ!”構想は『バイキングMORE』がオンエアされた頃から出ていた話だと聞く。

 制作は、同局で生ワイドなどを制作している情報制作センターと、ドラマを制作している第一制作部。2つの部署がタッグを組んだ作品というと、『ノンストップ!』で特集した「平日昼顔妻」が由来となり大ヒットした上戸彩主演の『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(2014年7月期)が思い出される。平日の昼間に不倫をする妻を意味した「昼顔」は、同年の『ユーキャン新語・流行語大賞』の候補50語にノミネートされ、2017年6月には映画も公開された。

“ママ女優”ら4人がヒロインに

 今回、『昼上がりのオンナたち』に主演するのは、第1話「マッチングアプリ」に徳永えり、第2話「元カレ」に臼田あさ美、第3話「ピアノレッスン」に瀬戸さおり、第4話「リベンジ」に市川由衣。徳永、臼田、市川は既婚者。臼田の夫はOKAMOTO’Sのドラマー、オカモトレイジ、市川の夫は戸次重幸。臼田と市川はママ女優でもある、いわば等身大の若妻たちだ。そして瀬戸さおりは瀬戸康史の妹で元『non-no』の専属モデル、旧芸名SAORIだ。他の3人より知名度やキャリアで劣ると感じられる方もいると思うが、瀬戸は篠原涼子主演の配信ドラマ『金魚妻』(Netflix)に出演している。

 そしてその『金魚妻』と『昼上がりのオンナたち』双方で演出をしているのが同局の並木道子氏である。

 実は昨今、在京局のドラマ班では女性のプロデューサーや演出家が大勢活躍しており、著名な男性脚本家らの間からは、「ハッキリ言って優秀な女性が多い」「リサーチ力に優れている」「細やかな演出が視聴者に届いている」「チャレンジしている」などといった声が聞かれているところだ。

 並木氏がチーフやセカンドを務めた作品を見てみると、瑛太(現・永山瑛太)、尾野真千子、真木よう子、綾野剛の4名が2組のアラサー夫婦を演じた『最高の離婚』(2013年)、有村架純主演の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(2016年)。さらには、西内まりや主演の『突然ですが、明日結婚します』(2017年)など恋愛や結婚を描いたものが多い。

 だが、筆者が熱心に見ていた『流れ星』(2010年)や、多くのプロたちがベストドラマに挙げる『それでも、生きてゆく』(2011年)にも並木氏は関わっている。『流れ星』のヒロイン、上戸彩や『それでも~』の満島ひかりは辛い境遇にありながら懸命に生きている女性だった。同局内でも「並木のドラマに出てくる女性は地味だし恋には不器用」とも言われているらしい。

 そして並木氏は、2019年には、「ガンバレルーヤ」のよしこが主演をして話題を呼んだ『Bの戦場』で映画監督としてデビューしている。

 一括りにすることはできないが、並木氏は、男性の演出家や脚本家が想像したものとは異なるリアルな女性像を描いてきたことは間違いないだろう。

関連記事

トピックス

三原じゅん子氏に浮上した暴力団関係者との交遊疑惑(写真/共同通信社)
《党内からも退陣要求噴出》窮地の石破首相が恐れる閣僚スキャンダル 三原じゅん子・こども政策担当相に暴力団関係者との“交遊疑惑”発覚
週刊ポスト
ツアーに本格復帰しているものの…(左から小林夢果、川崎春花、阿部未悠/時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》川崎春花、小林夢果、阿部未悠のプロ3人にゴルフの成績で “明暗” 「禊を済ませた川崎が苦戦しているのに…」の声も
週刊ポスト
兄・輝星と仕草も容貌も瓜二つの吉田大輝
金足農業・吉田大輝「甲子園で優勝して、兄・輝星を超えたい」決意 顔も仕草も瓜二つだが、「まるで違う」と父が明かす2人の性格
週刊ポスト
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO(HPより)
「城島さん、松岡さんと協力関係は続けていきたいと思います」福島県庁「TOKIO課」担当者が明かした“現状”と届いたエール
NEWSポストセブン
映画『国宝』で梨園の妻を演じた寺島しのぶ(52)
《無言の再投稿》寺島しのぶ、SNSで2回シェアした「画像」に込められた歌舞伎役者である息子・尾上眞秀への“覚悟”
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビー服は男の子のものでは?》眞子さん、夫・小室圭さんと貫く“極秘育児”  母・佳代さんの「ラブコール」も届かず…帰国が実現しない可能性も
NEWSポストセブン
吉沢亮演じる喜久雄と横浜流星演じる俊介が剣幕な表情で向かい合うシーンも…(インスタグラムより)
“憑依型俳優”吉沢亮主演の映画『国宝』が大ヒット、噂される新たな「オファー」とは《乗り越えた泥酔事件》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“半日で1000人以上と関係を持った”美女インフルエンサー(26)がイギリスの公共放送で番組出演「口をすぼめて、吸う」過激ビジュアル
NEWSポストセブン
元横綱・白鵬の宮城野親方に相撲協会はどう動くか(八角理事長/時事通信フォト)
八角理事長体制の相撲協会に「70歳定年制」導入の動き 年寄名跡は「105」しかないため人件費増にはならない特殊事情 一方で現役力士が協会に残ることが困難になる懸念も
NEWSポストセブン
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 三原じゅん子「暴力団ゴルフコンペ」写真ほか
「週刊ポスト」本日発売! 三原じゅん子「暴力団ゴルフコンペ」写真ほか
NEWSポストセブン