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「突出した人材」を生み出す教育とは 大前研一氏は「幕末に学ぶべき」と指摘

近代化政策を進めた幕臣・小栗忠順の銅像(神奈川県横須賀市)

近代化政策を進めた幕臣・小栗忠順の銅像(神奈川県横須賀市)

 21世紀の“答えのない時代”にも自分で答えを見いだせる優秀な人材を育む北欧型教育や、グローバルに活躍するリーダーを輩出しているリベラルアーツ教育に比べて、日本における教育システムは“周回遅れ”の印象すら受ける。しかし、そうかといって日本人の能力が劣っているわけではない。今も世界を舞台に活躍している日本人は数多くいる。彼らはどのような教育を受けてきたのか──。世界的経営コンサルタントとして知られる大前研一氏が解説する。

 * * *
 これまで私は著書や連載などで、日本の教育の欠点や課題について論じてきました。では、日本人は世界で活躍できる人材がいないのかと言えば、決してそんなことはありません。文部科学省の学習指導要領の“外”で育った日本人には、綺羅星の如く、才能にあふれた人たちがいます。図表1にまとめたので、そちらをご覧ください。

 日本人というのは、文科省の影響が及ばない分野では、こんなふうに世界で活躍できているのですが、これらはすべて目標や理想とするものが「見える化」できています。何を目指すかが明確であれば、そこに向かって努力を重ねることができる。それで、子供の頃から才能を見いだされて“本場”に渡り、世界のトップクラスの選手と競争しながら、専属コーチの指導のもとで学ぶことで、才能が花開きます。

【図表1】

【図表1】海外で活躍する若き才能たち

 このような理想の人材育成が、これからの教育に求められていると思います。

 もう1つ、日本人の人材育成という点で大いに参考になることがあります。それは、近刊『経済参謀 日本人の給料を上げる最後の処方箋』でも取り上げている、日本の歴史、先人たちの教育への取り組みです。

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