国内

参院選出馬・猪瀬直樹氏が語る 「作家が政治を志す理由」

今夏の参院選出馬で「最後のご奉公を」と語る

今夏の参院選出馬で「最後のご奉公を」と語る

 生前の石原慎太郎氏に面会した際、「日本を頼む」と3度も繰り返し頼まれたという作家・猪瀬直樹氏。今夏の参院選出馬を決めた猪瀬氏が、国政の場で目指すものとは何か。猪瀬氏本人が語る。(写真/山崎力夫)

 * * *
「なぜ作家の人が政治をやるんですか」と聞かれることがあります。僕は「じゃあ、何の人が何をやるんですか」と逆に問いたい。政治の人が政治をやるのだというなら、それは選挙活動で忙殺されて、極言すれば「地域で受かりやすい人」が当選することになります。すると、2世や3世の政治家が現れる流れができる。

 その結果、代々お菓子屋さんをやる家とか、代々工場をやる家があるように、政治家も「家業」のようになります。でも、政治家は政策が正しいからこそ正当性があるはずです。「お父さんが、おじいさんが政治家だから」正当性がある、というのは錯覚にすぎない。

 家業としての政治家に正当性があるとなると、民意は政策にどう反映されるというのか。そういう根本的な問いを持たなければいけません。

 僕は政治家ではなく、作家です。作家の副業が政治家なわけですが、副業が求められる今の時代、それでいいのです。

 例えばアメリカだったら、実業家が政治家になることは珍しくありません。その人が政治家を辞めてまた実業家に戻って、今度は政府の高官か補佐官などを務めたり、シンクタンクの研究員になったりします。政治の場にいろんな回転ドアがあり、そこをぐるぐる回っていく。

 だからこそ、たくさんの知識とか発想が出てくるわけです。日本の企業社会が体現するように、年功序列・終身雇用でずっと1つのところにいたら、やがて情報が閉じられて、発想の転換はなかなか起きません。

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン