芸能

『大都会』の元「クリスタルキング」田中昌之さんは70歳、シルバーヘアで現役続行「今のほうが歌うまい」

(撮影/五十嵐美弥)

クリスタルキングの田中さん(撮影/五十嵐美弥)

 NHK・Eテレの『香川照之の昆虫すごいぜ!』は昆虫好きの俳優・香川照之が”カマキリ先生”となって昆虫の魅力を伝える人気番組。この春には”完全版”『香川照之の昆虫すごいZ(ゼット)!』もNHK総合でスタート(5月1日まで)するなど、子どもから大人まで幅広い年齢層を楽しませてくれている。この番組のオーブニングで流れているのが「クリスタルキング」の『大都会』。誰もが知る印象的フレーズを高音で歌いあげている元「クリスタルキング」ボーカルの田中昌之さん(70)の今と、『大都会』への思いを聞いた。

 * * *
『大都会』は1979年の大ヒットソング。7人組ロックバンド「クリスタルキング」のデビュー曲だ。

「43年前の曲が今もこうして使われて、聴かれてるなんてビックリしました。そら、嬉しいですよ。それに、オレは香川さんのファン。ドラマ『半沢直樹』とか見ると、目で演技されてるでしょ。引き込まれますよね。その方が使ってくれるなんてね。機会があればお話しできたら……ただ、虫は大人になったら全然アカンようなって、番組は見てません(笑)」

 田中さんは1986年に「クリスタルキング」を脱退。一時は故郷・九州に戻り活動した。1995年に上京し「クリスタルキング」に再加入したが3年後にまた脱退し、現在はソロシンガーとして活動している。紆余曲折があったのだ。

 その他のメンバーも脱退し、現在、「クリスタルキング」はリーダーだったムッシュ吉崎さん1人のプロジェクトだ。

「『クリスタルキング』のオリジナルメンバーは7人いて、今でも現役で音楽をやってるのは、オレと吉崎と、キーボードの今給黎(いまきゅうれい)博美の3人だけですね。イントロでピアノ弾いていた中村公晴は去年、静岡県に引っ越してのんびり暮らしてますし、作曲した山下三智夫は久留米でスナックを経営しています。ベースの野元英俊は空港で照明の仕事してますよ。ドラムの金福健は8年前に亡くなりました」

「クリスタルキング」は田中さんと吉崎さんのツインボーカルが象徴的だったが、2009年、吉崎さんが田中さんを「クリスタルキング」の商標権侵害で提訴。吉崎さんの訴えは退けられる結果に終わり、2人の間にはしこりが残った。

「『クリスタルキングの田中さん』と呼ばれることを訴えられました。でも、『クリスタルキング』のインパクトが強いから、そう呼ばれるな、といわれても無理でしょう? オレにとって『クリスタルキング』は過去の経歴であって、自ら名乗ったことなどないですからね。『”元”クリスタルキングのボーカル』と自己紹介することはあっても、ですよ。

 でもね、裁判で『被告』て何回も言われたら、不思議なものでなんか悪いことしたような気持ちになるのですね。裁判ってこんなものか……という経験はさせてもらったのかな。2人で歌うことはもう一生ないですね。『大都会』の歌詞そのままですよ」

関連キーワード

関連記事

トピックス

WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
高校時代には映画誌のを毎月愛読していたという菊川怜
【15年ぶりに映画主演の菊川怜】三児の子育てと芸能活動の両立に「大人になると弱音を吐く場所がないですよね」と心境吐露 菊川流「自分を励ます方法」明かす
週刊ポスト
ツキノワグマは「人間を恐がる」と言われてきたが……(写真提供/イメージマート)
《全国で被害多発》”臆病だった”ツキノワグマが変わった 出没する地域の住民「こっちを食いたそうにみてたな、獲物って目で見んだ」
NEWSポストセブン
2020年に引退した元プロレスラーの中西学さん
《病気とかじゃないですよ》現役当時から体重45キロ減、中西学さんが明かした激ヤセの理由「今も痺れるときはあります」頚椎損傷の大ケガから14年の後悔
NEWSポストセブン
政界の”オシャレ番長”・麻生太郎氏(時事通信フォト)
「曲がった口角に合わせてネクタイもずらす」政界のおしゃれ番長・麻生太郎のファッションに隠された“知られざる工夫” 《米紙では“ギャングスタイル”とも》
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン