マレーシアの特番ロケにて(左から出川、松村邦洋)

マレーシアの特番ロケにて(左から出川、松村邦洋)

もはや抱かれたい

 かくて俳優から芸人に転じた出川だが、女性誌の「抱かれたくない男ランキング」の常連でもある。かつて出川とともに「抱かれたくない男ランキング」のトップを争った松村邦洋(54)が言う。

「出川さんが“ウザい”と言われるのは、愛情の裏返しですよね。愛されているからウザいっていうのもあるし。それにやっぱり“人柄がいいなあ”と思います。気取らないというか、(テレビで観る)あのままのスタンスで30年以上生きている。そろそろ“抱かれたい男ランキング”のほうでのランク入りも間違いないんじゃないか。魅力的な男だと改めて思いますね」

 周囲の証言によれば、「嫌われ者」の時も「国民的人気者」になっても、出川は何も変わっていないことになる。

 世間の評価が大きく変わったように見える一因として、“芸人が芸を語ること”にコンテンツとしての価値が生まれたことが挙げられるのかもしれない。芸人がネタを披露するだけでなく互いのキャラクターをいじり合い、それを視聴者が楽しむスタイルの番組が登場し、定着。そのなかで、“出川のリアクションは高度な芸”と芸人たちが称賛し、“愛されエピソード”が紹介される。視聴者からの見え方は大きく変わったはずだ。

 出川自身、『A-Studio』に出演した際、「やっていることは何も変わっていないけど、世間の反応が変わった」と話している。前出・吉田氏は、今の出川を見てこう評する。

「たいしたもんだな、と心から言いたい。『自分でいいんですか』と彼は言うでしょうけどね。でも、そこがプロなんですよ。与えられたものに対して忠実に、答えを出し続けてきた。ラーメン職人が一杯一杯と向き合い、クリーニング店主が数多の洗濯物のシミと向き合う。それと同じように現場と向き合ってきたのが出川哲朗です。

 質素だけど美しい。嘘がない。作りがない。誠実なんです。この先も出川哲朗は、集団の芸術としてのテレビ番組に欠かせないパーツのひとつであり続けるでしょう」

 ずっとリアルガチを貫いてきた出川は、この先も変わらないのだろう。

(了。第1回から読む

※週刊ポスト2022年7月1日号

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