ライフ

“親族にがん患者ゼロ”でも罹患した清水国明、ビリー・バンバン菅原進は何を思う

58歳の時に十二指腸がんを患い手術を受けたタレントの清水国明

58歳の時に十二指腸がんを患い手術を受けたタレントの清水国明

「国民病」とも呼ばれるがんの発生と遺伝の相関関係は、世界中で長年の研究課題とされている。よく“がん家系”という言葉を耳にするが、もちろん親族に誰もがん患者がいなくても罹患することがある──。

 兄弟デュオ、ビリー・バンバンの菅原進(74)は2014年、タレントのせんだみつおに誘われて行った大腸の内視鏡検査で盲腸がんが発覚した。菅原が語る。

「検査後、入院当日の午前中までレコーディングをして、とても丁寧に歌えた手応えを感じていました。入院への不安はありましたが、もう先生に任せるしかない、と。この病気になったことと関係があるかどうかはわからないけれど、思い返せば、何かあるとお腹が緩くなったり腸が弱い体質だったのかなと思います。

 親も兄弟もがんは誰もいません。ただ僕の盲腸がんの手術の2か月後に兄の孝が脳出血で倒れたことで、僕ら親子、兄弟は高血圧が共通していたと気が付きました。孝だけでなく、僕も親父も血圧は高く、遺伝とも生活習慣とも取れるそうですが、家族内でそのような影響もあったかもしれない。今も月1回の血液検査、年1回の内視鏡検査は欠かしていません」

 58歳の時に十二指腸がんを患い手術を受けたタレントの清水国明(71)も家族で“自分だけ”が患者となった。清水は「僕のがんは生活習慣が原因だと思う」と振り返る。

「僕のがんの原因は暴飲暴食とストレスだったと思う。僕は脂身の肉が大好きで、500gはぺろりと食べちゃうんだけど、魚釣りやログハウス作りに夢中の時は空腹になることすらムカつくほどで、3食抜いて翌日にどかっとステーキを食べるなんてことをよくしていたんです。あと当時はビジネス関係ですごくストレスがかかっていた」

 そんな清水の両親は、90歳を過ぎて亡くなるまで、がんはおろか、病気ひとつしない丈夫な体の持ち主だったという。

「父は高熱が出ても腹痛止めの薬を飲めば熱が引くくらい頑丈な男でした。母も90歳まで元気で、2人して『私が先に逝きますから』『いや俺が』なんて言い合っていました。そんな僕としては、がんに遺伝があるならば、強い体の遺伝もあるはずだ、と。4番目の妻との間に生まれた子供が3歳で、まさかの孫より小さい子供がいるんです。僕の子供や孫にもまた、強い体が引き継がれていることと信じています」

 がんになった当事者たちは、それぞれが深く考え、家族に思いを馳せていた。

※週刊ポスト2022年7月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン