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【安倍元首相銃撃】遊説場所を聞く不審な電話 「来るタイミングを狙われたら防げない」との声も

安倍晋三元総裁の演説予定

安倍晋三元総裁の演説予定

 7月8日午前11時半頃、安倍晋三元首相(67)が奈良市内で演説していたところ、背後から銃で撃たれた。殺人未遂容疑で逮捕された山上徹也容疑者(41)は、奈良県警の調べに対し、「安倍元首相に対して不満があり、殺そうと思って狙った」という趣旨の供述をしているという。

 安倍氏の演説は8日午前11時29分から始まり10分間の予定だったが、11時30分ごろに銃撃されたという。演説開始からわずか1分後に狙撃されたことになる。

 遊説日程は昨日の夕方に決まり、地元・奈良に知らされた。安倍氏は今回の選挙戦でほぼ連日、日本各地どこかの選挙区を訪れ街頭演説を行うなど精力的に活動していた。自民党公式サイトの「演説会情報」には自民党幹部の演説予定が公表されており、どこに安倍氏が現れるかという情報は把握することが可能だ。一方で、場所は前日に決まって車をどこに駐めるかといった詳細情報は公表されないだけに、現場を下見して銃撃する位置を入念に調べることまでは難しいとみられる。

 山上容疑者は自作とみられる銃を持っていたことから、一定の準備をしていたことをうかがわせる。関連があるかは不明だが、奈良県以外の参院選の立候補者の事務所には、不審な電話がかかってきていたという報道もある。

 日刊スポーツでは〈電話は安倍氏が遊説する場所などについてたずねる内容で、不審に思った関係者が理由を聞くと、電話は切られたという〉と報じられている。

 全国紙政治部記者が語る。

「聴衆を集めるためには地元の候補者が『安倍さんが応援に来てくれる』といった情報を有権者に告知することも必要で、セキュリティ面との両立は難しい現実があります。現場である大和西大寺駅近くは、街頭演説などでよく使われる場所で、不審な電話が山上容疑者からのものかは定かではありませんが、供述にあるように容疑者が明確な殺意を持っていたとするなら、狙われること自体を防ぐのは難しい面がある」

 山上容疑者は奈良市在住だという。防衛省関係者などによると、2005年ごろまで3年間、海上自衛隊に勤務していたという。容疑者は手製の銃を事前に準備し、安倍氏が訪れるタイミングを待っていたのだろうか。

 安倍元首相は狙撃後すぐに救急搬送されたが、意識不明で心肺停止とも報じられている。民主主義の根幹である選挙真っ只中に起きた襲撃。事件の真相究明が待たれる。

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