国内

銃撃の山上徹也容疑者 事件前まで勤めた工場から「もう少しいてくれないか」と慰留も意志固く辞職

最近は工場勤務だった(中学生の頃の山上徹也容疑者。卒業アルバムより)

最近は工場勤務だった(中学生の頃の山上徹也容疑者。卒業アルバムより)

 安倍晋三・元首相の銃撃事件で、殺人容疑で逮捕された山上徹也容疑者は今年5月、勤務していた京都府内の工場を辞めていた。2020年10月から働き、フォークリフトで倉庫の荷物を運ぶ「リフトマン」と呼ばれる仕事をしていたという。工場の責任者はこう話す。

「製品を移動させたり、運送会社のトラックに積んだりという、荷物の積み替え作業が主な業務です。フォークリフトの免許保有の条件で派遣会社に人材を要請し、そこで紹介され働くことになりました。日勤なので8時~17時まで、契約期間は3か月ごとでした。

 今年に入るまで特に問題もなく……少なくとも現場でコントロールできていましたので、契約は更新していたというのが現状です。ただ今年に入ってからは少し様子が変わって、言葉が荒くなったようです。仕事に慣れてきたというのもあるかもしれません。

 今年の1月に、出入りしているトラックのドライバーと積み荷の仕方で口論となり揉めることがありました。荷物を載せた後は、相手方に届けるまでに製品が破損した場合、運送会社の責任になりますので、ドライバーとしてはきちっと運べるように、細かく注文します。そこで彼(山上容疑者)と言い合いになった。結局、ウチの現場の人間が仲裁して落ち着きましたが、ドライバーさんからは『担当を替えてくれ』とクレームが入ったので、替えました。ただ契約の更新をストップするほどの事案ではないというのが担当部署の判断でした」

 しかしその直後、彼は再びトラブルを起こした。

「3月末に、こちらの指示に対して言うことを聞かないことがあり、現場の先輩に『お前がやれや!』と暴言を吐くことがありました。注意をしましたが、それを機に休みがちになってしまった。そこで次の契約について課内で話し合っている最中に、派遣会社から、本人が『体調がすぐれないので辞めたい』と言っていると連絡がきました。ただウチとしても急に働き手がいなくなると困るので、『もう少しいてくれないか』と辞める時期について交渉しましたが、意志は固く、本人都合で辞めることになりました。有給(休暇の)消化もあり4月の後半からは出勤していません」(前出の工場の責任者。以下同)

関連キーワード

関連記事

トピックス

ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン