芸能

坂元裕二ら日テレ黄金トリオが復活!彼らが手掛ける連ドラが「確実に面白い」理由

松岡茉優も魅惑の目線をくれた

『初恋の悪魔』には松岡茉優らが出演

 夏ドラマが続々とスタートしているが、中でも注目の作品の1つが『初恋の悪魔』(日本テレビ系)だ。『東京ラブストーリー』『Mother』『カルテット』などを手掛けた坂元裕二氏が脚本を務めることでも話題を集めている。どんな作品になるのか? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 16日の土曜22時、ドラマ『初恋の悪魔』がスタートします。

 同作は放送前からネット上を中心に話題を集めていますが、その理由は脚本を手がけるのが坂元裕二さんだから。さらに『初恋の悪魔』のチーフ演出は水田伸生さん、プロデュースは次屋尚さんが担当することが、世の中のドラマ好きたちをざわつかせているのです。

 坂元さん×水田さん×次屋さんのトリオは、2010年放送の『Mother』、2013年放送の『Woman』をヒットさせた一方、2018年放送の『anone』は視聴率、視聴者の評判ともに低迷。特に視聴率は当時放送されていた水曜ドラマの半分程度に終わり、ワースト記録となったことがショッキングに報じられました。

 しかも『anone』の終了後、坂元さんは3年間、テレビの連ドラから離れてしまったため、「もう日テレでこのトリオの作品は見られないのか」と嘆く声が挙がっていました。

 ところが坂元さんは昨春、『大豆田とわ子と三人の元夫』(カンテレ・フジテレビ系)で連ドラ復帰。全話の平均世帯視聴率は奇しくも『anone』とほぼ同じ6%程度だったものの、ネット上は熱狂的な声であふれ、「2021年のベストドラマ」に挙げる人も少なくありませんでした。

 そしてさらに1年が過ぎた今夏、満を持して坂元さん×水田さん×次屋さんのトリオが復活する『初恋の悪魔』に注目が集まるのは当然でしょう。では同作はどんな物語で、どんな反響が予想されるのでしょうか。

4人の設定が『カルテット』を彷彿

『初恋の悪魔』のコンセプトは、警察署に勤めているが、部署もバラバラで捜査権のない4人による「小洒落でこじれたミステリアスコメディー」。さらに番組ホームページのイントロダクションに「警察モノ? ラブストーリー? 謎解き系? 実は青春群像劇? その全てがここに出会った!」というコピーが書かれていることから、「これまで見たことのない作品ジャンルや舞台設定のドラマにしよう」という意欲を感じさせます。

 メインの4人は、「推理マニアで凶悪犯罪愛好家」の停職処分中刑事・鹿浜鈴之介(林遣都)、「自己犠牲型平和主義者」の総務課・馬淵悠日(仲野太賀)、「ぶっきらぼうだが人情あり」の生活安全課・摘木星砂(松岡茉優)、「妄想癖な腰痛持ち」の会計課・小鳥琉夏(柄本佑)。いずれもひとクセあるキャラクター設定だけに、坂元脚本らしい4人の会話劇が期待できそうです。

 坂元さんの手がけたドラマで、「見たことのない作品ジャンルや舞台設定」「ひとクセある4人の会話劇」と聞いて思い出すのは、2017年放送の『カルテット』(TBS系)。さらに、刑事モノとしての事件解決だけでなく、「友情や恋も芽生えていく」という要素がある点も似た魅力がありそうです。

 その他の出演者には、警察署長・雪松鳴人に伊藤英明さん、悠日の亡き兄で殉職刑事・馬淵朝陽に毎熊克哉さん、鈴之介が監視する怪しい隣人・森園真澄に安田顕さん、森薗の家に出入りする謎の女性・野上千尋に萩原みのりさんと、こちらもひとクセある人物の演技巧者がズラリ。極めつきは、連ドラはほぼ坂元×水田×次屋トリオの作品しか出演しない名優・田中裕子さんも、星砂を気にかけアドバイスを送る元監察医・小洗杏月を演じます。

 また、「坂元×水田×次屋の作品ならぜひ」という俳優が多いだけに、週替わりの豪華ゲストが期待できるでしょう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン