芸能

『鎌倉殿』岡本信人が明かす、大河スタッフの粋なはからい「酒のつまみに野草」

視聴者からも絶大な人気を集めた((C)NHK)

視聴者からも絶大な人気を集めた((C)NHK)

 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で坂東の重鎮、千葉常胤(つねたね)役を演じ、7月下旬の第28回では〈元気な千葉の爺さん〉〈迎え待ちだった千葉の爺さんやる気です〉〈ピンピンして登場する千葉殿w〉と視聴者の爆笑を誘った岡本信人。出演を同回で終えてもなお、SNS上などで「千葉の爺さん」と絶大な人気を集めているベテラン俳優が、千葉常胤の人物像からドラマの見どころ、現場のエピソードまでを熱く語った。

 * * *
──第7回の登場シーンでも「誉れある戦をせぬかと声がかかれば、のらない手はない」と同じセリフで千葉常胤は血気盛んでしたね。脚本の三谷幸喜さんとは千葉常胤像や役柄について話したりすることはありましたか?

岡本:三谷さんとはお会いしたことも話したこともありませんが、台本をいただき、セリフで三谷さんとつながっています。三谷さんの作品に出演するのは『鎌倉殿』が初めて。私にとって三谷作品はずっと「テレビや映画で観るもの」でしたから、オファーをいただいた時は、自分が三谷作品に出演するとは思ってもいなかったのでびっくりしました。

 私は子役時代から数多くのホームドラマに恵まれ、様々な先生方の作品で演じさせていただきました。出演していたドラマ『渡る世間は鬼ばかり』シリーズが29年の歴史の幕を閉じた時(2019年放送のスペシャルで完結)、「ああ、自分ももう終わりだろうな」と思っていたところに三谷作品出演のお声がかかったので、すごく嬉しかったですね。

 まさに第7話の千葉常胤の登場のセリフ、「誉れある戦をせぬかと声がかかれば、のらない手はない」の心境でした。これは千載一遇のチャンスとの思いで、それこそ千葉常胤ではないですが、「ここで全部が終わってもいい」と奮い立ちました。

──撮影中、大変だったことはありますか?

岡本:鎧を着るのは大変でしたね。重いですし、鎧を身につけるのにスタッフ3人がかりで時間も5分ぐらいかかるんです。鎧を着てしまったらトイレにも行けないですし、しゃがんだら立てなくなる重さでした。20kgほどあるのではないかと思います。

 ところが小栗旬さん(北条義時役)はシーン収録中、鎧を着てあぐらをかいている場面から、すっと立つんです。すごいなと思いましたね。あれは訓練しないとできない。

 出演者みんなでよく、「スクワットで脚を鍛えないとダメだよね」と話していました。スタジオで撮影の合間に、房総半島の有力豪族・上総広常役の佐藤浩市さんがスクワットのやり方を実践して見せてくれたりしました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン