芸能

『ちむどんどん』批判過熱も「話題にならないよりマシ」 視聴率は回復傾向

黒島結菜が破局していた

クライマックスに向けて動く『ちむどんどん』ヒロインの黒島(写真は2022年7月中旬)

「決まり!『ちむどんどん』!」。満面の笑みで、暢子は自らが新規オープンする沖縄料理店の店名を宣言した。4月にスタートした連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK)も、残すところあと約1か月。作品のタイトルがどこで登場するかは、朝ドラファンが毎回楽しみにしている見どころの1つだが、8月19日の放送で冒頭のように“回収”された。

 黒島結菜(25才)が演じるヒロイン・暢子は、東京・銀座にある老舗レストランでの修業を終えて独立を決意した。物語はクライマックスに向けて動き出している。同作は、沖縄の本土復帰50年を記念して制作された肝いりの作品だ。

 しかし、制作陣の熱い思いとは裏腹に、物語が進むにつれ、SNSを中心に作品に対する辛辣な意見が増えていった。中には《朝ドラ史上最悪》といった強烈な意見まであった。矛先は脚本家の羽原大介氏にまで向けられた。ネット上のコメントのなかには、批判を通り越して、誹謗中傷といえるものもあり、視聴者のネットリテラシーが問われる事態にまで発展しているのだ。

 どんな作品にもファンがいれば、アンチもいるのが当たり前だ。しかし今回、批判の声ばかりが加速しているのは、ある投稿タグの存在があるようだ。連日、SNSを賑わせているのが《#ちむどんどん反省会》というハッシュタグだ。

「今回の朝ドラの放送以前にも、ドラマや映画の感想をSNSに投稿する際に、《#○○反省会》というタグが使われていました。それが、『ちむどんどん』では、連日トレンド入りするほど投稿が盛んになっているのです」(芸能関係者)

 インターネットユーザーの行動を研究する国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授の山口真一さんが解説する。

「反省会タグをつけることで一体感が生まれ、ある意味でお祭りのような騒ぎになっているのでしょう。タグで検索すると同じように批判的な人がたくさんいるので、『エコーチェンバー』という現象が起こります。こんなにたくさんの人が批判しているのだから、自分の意見も正しいに違いない、どんどん批判しよう、と投稿を重ねます」

 20年来の朝ドラファンである50代女性はこう話す。

「友人との世間話のなかで、反省会タグについて聞き、ドラマ視聴後に投稿をチェックするまでが毎朝の習慣になりました。みんなしっかりドラマを見ていて、批判の裏にある朝ドラ愛も感じています。ただ、納得のいく意見も多くある一方、言いすぎなのではと思うものもあります」

関連キーワード

関連記事

トピックス

事件に巻き込まれた竹内朋香さん(27)の夫が取材に思いを明かした
【独自】「死んだら終わりなんだよ!」「妻が殺される理由なんてない」“両手ナイフ男”に襲われたガールズバー店長・竹内朋香さんの夫が怒りの告白「容疑者と飲んだこともあるよ」
NEWSポストセブン
4月は甲斐拓也(左)を評価していた阿部慎之助監督だが…
《巨人・阿部監督を悩ませる正捕手問題》15億円で獲得した甲斐拓也の出番減少、投手陣は相次いで他の捕手への絶賛 達川光男氏は「甲斐は繊細なんですよね」と現状分析
週刊ポスト
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト