空港の待合スペースで揃ってスマホを操作する菅野と堺
「よかった、これで帰れる」
久しぶりの海外でのバカンスを楽しんだのはいいものの、「帰国できない」という大問題も発生している。海外旅行者には「帰国前72時間以内」のPCR検査か抗原検査での陰性証明が求められている。仮に陽性反応を示した場合、検査結果が陰性になるまで、日本に帰ってくることはできない。
「夫婦でアメリカの西海岸を旅行しました。症状はなかったのですが、帰国前のPCR検査で妻が陽性になってしまった。私は陰性だったのですが、しばらくしてから陽性に。結局、帰国は予定より2週間も遅れ、円安のあおりもあって、ホテル代や食費で余計な出費がかかりました。帰国したらすぐ仕事が立て込んでいたのですが、大きな支障が出てしまい“行かなければよかった”と、ひどく落ち込みました」(50代男性)
なかには家族が順番に感染し、1か月近くも帰国が遅れてしまった人もいるという。また、子供連れの場合、陽性だった子供1人を残して帰国するといった選択肢は現実的ではないだろう。この夏、ハワイを訪れていた内田恭子(46才)は、自身のインスタグラムに《おかげさまでみんな陰性で帰国》と安堵を綴っていた。
「コロナが“ただの風邪”のように認識されている国も多く、マスク着用率も日本に比べると格段に低い。開放感がある分、感染リスクはそれだけ高いと考える必要があります。にもかかわらず、日本の水際対策は厳しいので、“あわや帰国困難”となってしまうのです」(医療関係者)
実際にハワイに足を運んだファッション関係者の話。
「PCR検査や抗原検査を受けられるハワイの施設やクリニックは限られます。そこには、帰国を控えた日本人が多くいるんですが、誰もが険しい顔で無言。雰囲気がピリピリとしていて、外から聞こえるハワイらしいBGMとのギャップが大きいです(笑い)。結果が陰性だと伝えられると“よかった、これで帰れる”っていう気分になるんです。大金を使って入念な計画を立てて来たのに、帰れるとホッとするなんて、変な話ですよね(苦笑)」
政府はこうした水際対策を緩和する方向で調整に入ったが、海外旅行に行った芸能人たちも、下手をすれば「帰国できない」問題に直面していたかもしれないわけだ。テレビ局関係者はこう話す。
「私が知る限り“海外旅行に行く”と言っていた芸能人は、毎週生出演するレギュラー番組を持っている人が少なかった印象です。ある程度、撮りだめができる番組のレギュラーならいざ知らず、生番組は帰国できなかったら穴をあけてしまうことになりますからね」
芸能人も一般人もヒヤヒヤものだった今年の夏の海外旅行。安心して日本を旅立てる日が早く戻ってきてほしいものだ。
※女性セブン2022年9月8日号