『24時間テレビ』も窮地に(時事通信フォト)

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 その過程で明らかになったのが、旧統一教会と政治家との関係だ。安倍氏の弟である岸信夫前防衛相(63才)は、信者に選挙活動を手伝ってもらったことを認めた。萩生田光一自民党政調会長(59才)も、旧統一教会の関連団体での講演で「日本を神様の国にしましょう」と話していたと報じられた。

 政治家に近づくことは旧統一教会側に大きなメリットがあるという。ジャーナリストの鈴木エイトさんが解説する。

「1つは、政治家を内部統制の手段として利用できることです。高額な献金を要請され、教団に疑問を抱いても、政治家が教団イベントに来賓で出席する場面を誇示すれば、教団の価値を“錯覚”させることができます。

 また、政治家と親密になることで、団体が最も恐れている『解散命令』を出されないようにするという意図もあるでしょう」

 旧統一教会から、陰の支援を長らく享受してきた政治家たち。だが、彼らと切っても切れない蜜月関係にあるのは、政治家だけではない。

自衛隊に負けない声量で全力応援

「どうしても『動員』が必要なときに、旧統一教会は頼れる存在です。ライブやコンサート、舞台といった芸能イベントや、格闘技などのスポーツイベントなど、チケットをさばかなければならない興行の分野で、過去に旧統一教会にお世話になった人は多いのではないでしょうか。

 信者の多くは、真面目で純朴な性格で、知らず知らずのうちにマインドコントロールされ、教団幹部に言われるがまま“善意”で動くようになります。つまり、幹部から『〇月×日にこのイベントに来てください』と言われれば、それは絶対なのです」(教団関係者)

 熱狂的なファンのみならず、ライトな層からも人気で、広く知名度のある格闘技団体A。Aの関係者が打ち明ける。

「悪しき風習ですが、実はうちは旧統一教会と深いかかわりがあるんです。幹部は“バレたら、うちは終わっちゃうよなあ”と嘆いていますよ」

 A主催のイベントは、会場に数万人を動員するだけでなく、ライブ配信で数十万人が視聴することもある。

「世界チャンピオン級に名の知れた選手の試合は、チケットが数百万円で取引されるなどプラチナ化しています。

 一方で無名の選手の試合には関係者しか集まらず、空席の多さに目も当てられないこともある。

 そんなとき、旧統一教会信者の知人に相談して、無料で信者らにチケットを配ったら、大挙してビシッと空席を埋めてくれたんです。しかも選挙の動員で手慣れているのか、応援にも迫力があった。あのときの試合は盛り上がりましたよ」(前出・Aの関係者)

 格闘技団体Bの関係者が続ける。

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