17才の中森明菜
NHKの特番は、懐かしい音楽番組がそうであったように、各曲の作詞者、作曲者のクレジットが漏れなく入っていたのですが、それを見て、あぁ、明菜チャンは本当にいろいろなかたが作った曲を歌っていたのだなぁと改めて驚かされました。それが聖子サンとは異なる点でしょうか。なんせ、デビュー曲からして、来生えつこさん、来生たかおさん姉弟の作品ですからね。ツウ好みだし渋いんです。ほかにも『難破船』は加藤登紀子サン(78才)の作詞作曲、『SOLITUDE』は湯川れい子さん(86才)作詞、タケカワユキヒデさん(69才)作曲、『ジプシー・クイーン』は松本一起さん作詞、国安わたるさん(62才)作曲……と、明菜チャンと彼女のスタッフは常に挑戦し続けていたんだなぁと……。
セルフプロデュース力ということでは聖子サンや山口百恵さん(63才)の方が上のようにいわれていますが、明菜チャンほど曲ごとにヘアメイクや衣装を大胆にチェンジしていったアイドルはほかにいなかったと思います。
プライベートや体調面での不調にメンタルが引っ張られてしまうデリケートな面に対しても、ファンは常に「放っておけない」と思ってきたことでしょう。
長きにわたり、パートナーであり、事務所の社長さんでもあった男性から独立したことにより、案の定、「紅白出場に暗雲」とか「新旧事務所で食い違い」といった見出しの記事が目につくようになりました。
ファンのひとりとして願うのは、これ以上、明菜チャンが傷つくようなことが二度と起きないように、と。そして松本伊代チャン(57才)や堀ちえみチャン(55才)、早見優チャン(56才)、小泉今日子チャン、そして石川秀美チャン(56才←ハードル高い?)ら同期の皆さんとステージに並ぶ明菜チャンを『第73回NHK紅白歌合戦』で見てみたいです。明菜チャン、待ってますよ。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2022年10月27日号