白内障Q&A
Q.白内障は予防できる?
A.「老化現象ですから、いつかは誰もがなる病気です。そのため白内障自体を直接防ぐ方法はなく、目に良い生活を送ることが重要です。例えば紫外線を極力避ける、ルテインが含まれているほうれん草やゴーヤを積極的に摂取することで、悪化をある程度防ぐことが期待できます。また、目を強く押したりこすったりしないことも予防になります」(平松医師、以下同)
Q.手術を受ける基準は?
A.「手術を受けるべき基準は医学的に決められていません。そのため、いつ手術を受けるのかは患者さんと医師の判断になります。
基本的には、本が読みにくいなど日常生活に負担を感じるようになったら受けるべきでしょう。また、普通自動車免許の視力検査の合格基準0.7を切ってきたら、手術を考えた方がよいでしょう」
Q.レーシック後に手術することは可能?
A.「可能です。ただし、レーシック手術後に白内障手術を行なうデータが、一般的な白内障手術のデータと比べて少ないというのは事実です。術後に度数のズレが生じることがまれにあります」
Q.病院選びの基準は?
A.「手術に成功しても、見え方に不満が残るケースもあります。なかには自分の理想を押しつけて患者の声に耳を傾けない眼科医も、残念ながらいます。見え方というのはその後の人生を大きく左右します。入れたレンズを後から入れ替えることも可能ですので、きちんと向き合って相談できる眼科医を選ぶことが大切です」
【プロフィール】
平松類(ひらまつ・るい)/1978年生まれ、愛知県出身。医学博士。昭和大学医学部を卒業後、彩の国東大宮メディカルセンター眼科医長などを経て、二本松眼科病院に勤務。メディア出演多数。登録者数13万人のYouTubeチャンネル「眼科医平松類『二本松眼科病院』」で、眼の健康や病気について積極的に発信している
写真/太田真三 取材・文/小野雅彦
※週刊ポスト2022年11月11日号