公務のたびにファッションが注目される雅子さま(撮影/JMPA)
園遊会や万博のご視察など、公務の場でたびたび注目を集める皇后雅子さまのファッション。装いには「女性皇族としての品格」と「国民への優しさ」が共存している。スタイリストの横山麻里さんに、雅子さまの装いが多くの人の共感を呼ぶ理由を聞いた。
“倹約”の精神とファッション技術が融合した「着回し」
小物のアレンジや素材の組み合わせで、同じ服とは思えないほど多彩な印象を生み出していると横山さんは指摘する。ブローチやストールでアクセントを加えながら、丁寧な手入れと保管により、長く大切に使っている様子がうかがえる。
「印象が変わる着こなしを工夫していらっしゃいます。物を大事にされるお気持ちが、ファッションにも表れている」
そして、雅子さまといえば「ブルー」をよくお召しになっている。
「春先には淡いパステルブルーを、行事に合わせてマリンカラーをと、色使いにも繊細な工夫が見てとれます。とくにロイヤルブルーは雅子さまの“象徴カラー”とも言え、高貴な印象と清潔感を同時に伝える色です」
雅子さまは、素材やカッティングで、ブルーの持つ表情をさらに多彩に表現している。