国内

岸田首相の持ち味は「変わらぬ力」か 何があっても表情も言うことも常に同じという会見を心理士が分析

記者会見する岸田文雄首相。2022年12月(時事通信フォト)

記者会見する岸田文雄首相。表情はいつも変わらない(写真は2022年12月、時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、岸田文雄首相の”変わらない”会見について。

 * * *
 今年、印象に残った会見について振り返ってみようと思ったところ、浮かんできたのは冴えない一人の顔。いやいや印象に残ったというのではない。毎回毎回、代わり映えのしない発言を繰り返して、メディアも国民の間にも、いい加減うんざりしてきたという雰囲気が色濃くなってきたと思っていたら、突然、朝令暮改のような発言をする。さらに自分が選んだ閣僚までもが反旗を翻すような発言をする。それなのにどの会見を見ても表情はいつも同じ、口調もほとんど変わらない。

 内閣の閣僚辞任ドミノと言われた政治家の辞任や、企業の不祥事や芸能人の不倫など謝罪会見もあれば、先日まで開催されていたFIFAワールドカップカタール大会で活躍した日本選手団による会見や羽生結弦選手の競技からの引退会見、芸能人たちのおめでたい結婚会見もあった。日本だけでなく世界に目を向けると、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシア侵攻による実情を訴えるオンライン会見も印象的だった。なのに岸田首相の顔が思い浮かんだのだから、それだけ首相の顔をニュースなどで見た1年だったということだろう。

 さて今年は首相の口から「指摘は真摯に受け止める」「丁寧に説明を行うべき」「説明責任を果たすべき」という言葉を数えきれないくらい聞いた。失言する閣僚が出た時も、安倍晋三元首相の国葬の費用が問題視された時も、旧統一教会と政治家との関係が取りざたされた時も、内閣改造を行ってすぐ後任の大臣の発言が批判を浴びた時も、いつも言うことは同じ、使われる表現も同じだった。

関連記事

トピックス

6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
さいたま市大宮区のマンション内で人骨が見つかった
《さいたま市頭蓋骨殺人》「マンションに警官や鑑識が出入りして…」頭蓋骨7年間保管の齋藤純容疑者の自宅で起きた“ある異変”「遺体を捨てたゴミ捨て場はすごく目立つ場所」
NEWSポストセブン
大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン