岡田彰布・新監督の阪神は今年どうなる？（写真／共同通信社）
FAや新監督就任で波乱の展開になりそうな2023年シーズンのプロ野球。野球評論家の江本孟紀氏、中畑清氏、達川光男氏の3人が見どころを大いに語った。【全3回の第1回】
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江本：何と言っても注目は、阪神の岡田（彰布）新監督よ。前の監督時代より相当歳を取って原型を留めていないような顔だけど、それが新鮮に見えるのは大したもんだ（笑）。
中畑：キャラクターがいいよね。関西のノリを持ち合わせて、阪神の雰囲気をガラッと変えられます。監督就任以降の言動を見ていると、とてもまともには思えないが。
達川：2003年に星野（仙一）監督の下で阪神がリーグ優勝した時、ボクと岡田はともにコーチでロッカーが隣でした。
江本：岡田の言葉わかった？ お互いに通訳が必要だったんじゃない？
達川：わかりましたよ（笑）！ 当時は、次期監督は岡田と決まっていたけど、アイツはなかなか人の話を聞かないから、当時のヘッドコーチ・島野（育夫）さんが調整役となって岡田の暴走を止めていた。その役割を阪神の平田（勝男）ヘッドコーチがこなせるかどうか。岡田は星野監督にも平気で意見していたし、こうと言ったら曲げないタイプなので、今のゆとり世代の選手との相性も気がかりです。
江本：昔気質の男だから。
達川：自分の野球観は持っていますよ。打順にこだわり、無理に進塁打を狙って失敗するよりも思い切り打たせる。「内野で最も重要なのはファースト」という信念もあります。
江本：阪神は投手陣がいいからクリーンアップが打てれば勝てるはず。昨季はポジションをコロコロ変えたことが響いた。
中畑：佐藤（輝明）や大山（悠輔）を主軸として育てるなら、守備で余計な神経を使わせてはダメ。ポジションを固定し、集中力を高めさせるのが指導者の役割。試す段階の選手ではないので信頼してドンと使わないと。
達川：岡田は「ファースト最強説」だから実力が上の大山をファーストにしますよ。佐藤はサードで決まりでしょう。
中畑：優勝できる条件は揃ってるんだから、岡田は早くシーズンを迎えたいはずだね。
