『香取慎吾LIVE「Black Rabbit」」は、3月14、15日に神戸ワールド記念ホール(兵庫県神戸市)でも行われる。
舞台演出も細部まで技巧を凝らされていた。照明、映像、ファイヤー演出も舞台をダイナミックに引っ張って行った。闇と光と優しさと……まさに香取の絵の世界が、この舞台にあったのだ。
ライブの最後には、「こんなに大きな場所で皆さんと楽しい時間を過ごせているのが、信じられない」と喜びを語る。
公演を終えた香取は、「最高でした。香取慎吾史上アリーナ規模でのライブデビュー日になりました。ここが新たな始まりで、応援してくれる皆さんと音楽でもっとつながって いつまでも笑顔をつむいでいきたいです」と。
さらに、小学生の頃、マイケル・ジャクソンの東京ドーム公演に行き、彼と目が合った気がしたこと。その後、自身が東京ドームでライブを行った時、ステージに手をつき「マイケル、やっとここまで来たよ」と言ったという、自らの思い出を語った。
幼いころからステージに立ち、アイドルでありアーティストとして前進し続け、常に喜びと光を私たちに見せてきた香取。マイケルと重なるところがあるような気がした。
ライブの間、「大好きな歌とダンス」、「みんなの笑顔を見ることができて、幸せです」「とても楽しい」「ありがとう」という言葉を何度も繰り返し、「一緒に明日を生きましょう!」「また一緒に遊ぼうね」という言葉で締めくくった。
鳴りやまない拍手と、繰り返されるアンコール。彼が希望を歌うアーティストなのだ。誰もが香取を好きになってしまう……その強烈な陽の力は魂に温かかった。
文・沢木文