睡眠時間が短い人ほど肥満度が高い

睡眠時間が短い人ほど肥満度が高い

朝食を抜いても夜遅くに食べても太らない

 食べ方についても知っておきたいことがあります。まず、早食いすると太りやすいことがわかっています。これは、食事を開始してから脳の満腹中枢が働き始めるまでの20~30分間に必要以上に食べてしまうからです。早食いが習慣になっている人は、食材を大きめに切ったり、少し硬めに茹でたりすることで、食材の噛み応えを出してみてください。噛み応えがあると咀嚼するのに時間がかかるため、脳の満腹中枢を刺激して満腹感が早く得られます。食物繊維が多いことで、よく噛まないとのみ込めない野菜、海藻、きのこなどを先に食べるのもよいですね。

 一方、気にしなくてよいのが食べる時間帯です。夜遅い時間に食べると太るといわれています。脂肪の消化・吸収・代謝に関係する物質の量や、食事によって発生する熱の量が変わるからと説明されることが多いのですが、夕食の時間が遅いだけで太るという医学的な証拠はありません。深夜は体の反応が違うとしても、実際に太るかは別の話です。

 それは、どんな時間帯に食べても、100kcalは100kcalだからです。脂肪の蓄積は家計と同じで、入ってきたエネルギーから使ったエネルギーを引き算して、残った分しか脂肪になることはありません。夜遅い時間に食べて本当に太ったとしたら、食べすぎが原因でしょう。一日が終わった解放感から余分に何か食べれば太って当たり前です。

 これと同じく、朝食を抜くと太るという話も疑わしいといえます。1日の摂取カロリーの合計が同じなら、これを2回に分けて摂っても、3回に分けて摂っても、たいした違いはないからです。ただし、朝食を食べない代わりに昼にドカ食いしないよう気をつけてください。

【プロフィール】
奥田昌子(おくだ・まさこ)さん/愛知県出身。内科医。京都大学大学院医学研究科修了。生命とは何か、健康とは何かを考える中で予防医学の理念にひかれ、健診・人間ドック実施機関で30万人以上の診察にあたる。

※女性セブン2023年3月30日・4月6日号

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