ライフ

ダイエットのために「食べる時間帯」は気にしなくていい?「夕食が遅いと太る」説に医学的証拠なし

食生活の見直しも(イメージ)

「夕食が遅いと太る」に根拠なし(イメージ)

 気温も上昇し、徐々に薄着になってくるこの季節、体型が気になり始める時期でもある。ダイエットを始めるなら、“日本人に合った方法”を選択することが重要だ。予防医学の第一人者の奥田昌子さんが、日本人に合ったダイエットについて解説する。

 * * *
 日本人は、海藻を分解できる特殊な腸内細菌を持つ人の割合が世界でも高いことが判明しています。島国に住む日本人は古代から海藻を頻繁に食べてきたからでしょう。

 最近の研究から、やせている人は食物繊維を分解して短鎖脂肪酸を作る腸内細菌の割合が高く、肥満の人がやせると腸内環境が変化して、これらの菌が自然に増えることが明らかになりました。

 つまり、脂肪がつきにくい体になるには、内臓脂肪をある程度のところまで落とす必要があるわけです。そうすると脂肪をつきにくくする菌が増えるので、よい循環ができて、さらに太りにくくなります。

 食物繊維の効果は、のちに生まれる子供にも及びます。動物実験ではありますが、妊娠中に食物織維をしっかり摂取したお母さんの子供は、成長してから肥満になりにくいことがわかりました。つまり、お母さんの腸でできた短鎖脂肪酸が赤ちゃんの体に入り、長い期間にわたって子供を肥満から守ってくれる可能性があるということです。

 このほかに、忘れてならないのが青魚です。青魚とは、さば、いわし、さんま、ぶり、まぐろなど背の青い魚のことで、不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)と、DHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含んでいます。不飽和脂肪酸には、内臓脂肪のもとになる中性脂肪を減らす働きがあります。

 厚生労働省は、EPAとDHAを1日に1000mg摂取するよう推奨しています。青魚を1皿食べれば、簡単に2日分以上摂取できます。忙しいときはスーパーの総菜コーナーに並ぶ青魚の塩焼きや煮付け、魚コーナーの刺し身を活用するなどして、魚の摂取に努めましょう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
マッチングアプリぼったくり。押収されたトランプやメニュー表など。2025年5月15日、東京都渋谷区(時事通信フォト)
《あまりに悪質》障害者向けマッチングアプリを悪用した組織的ぼったくりの手口、女性がターゲットをお店に誘い出し…高齢者を狙い撃ちする風俗業者も
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン
天皇皇后両陛下の「慰霊の旅」に同行された愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、皇室とご自身の将来との間で板挟み「皇室と距離ができればこうした仕打ちがある」という前例になった眞子さんの結婚 将来の選択肢を“せばめようとする外圧”も 
女性セブン
“じゃないほう”だった男の挑戦はまだまだ続く
「いつか紅白で『白い雲のように』を歌いたい」元猿岩石・森脇和成が語る有吉弘行との「最近の関係性」
NEWSポストセブン
白鵬の活動を支えるスポンサー企業は多いと思われたが…
白鵬「世界相撲グランドスラム」構想でトヨタ以外の巨大スポンサー離反の危機か? “白鵬杯”スポンサー筆頭格SANKYOは「会見報道を見て知った。寝耳に水です」
週刊ポスト
6月13日、航空会社『エア・インディア』の旅客機が墜落し乗客1名を除いた241名が死亡した(時事通信フォト/Xより)
《エア・インディア墜落事故》「ボタンが反応しない」「エアコンが起動しない」…“機内映像”で捉えられていた“異変”【乗客1名除く241名死亡】
NEWSポストセブン
ロスで暴動が広がっている(FreedomNews.TvのYouTubeより)
《大谷翔平の壁画前でデモ隊が暴徒化》 “危険すぎる通院”で危ぶまれる「真美子さんと娘の健康」、父の日を前に夫婦が迎えた「LAでの受難」
NEWSポストセブン
来来亭・浜松幸店の店主が異物混入の詳細を明かした(右は来来亭公式Xより)
《“ウジ虫混入ラーメン”が物議の来来亭》店主が明かした“当日の対応”「店舗内の目視では、虫は確認できなかった」「すぐにラーメンと餃子を作り直して」
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン