「カンボジアでのシノギはさほどうま味がなく、大半の暴力団は撤退しました。その代わり、いまやカンボジアは中国マネーに支配され、とくに今回のグループが拠点としていたシアヌークビルは、リゾート地でありながら中国マフィアに牛耳られている。治安が悪化し、外国人の人身売買が横行し、行方不明者も多く出ていると聞きます。
このグループのバックにも中国マフィアがいる可能性はある。シアヌークビルには日本人は少ないため目につくこともなく、掛け子も逃亡しにくい。詐欺団の長期滞在に“理想的なエリア”と考えたのではないか」(同前)
警察から民間人までを襲撃した日本の特定危険指定暴力団と、犯罪組織として世界的に拡大を続ける中国マフィア。事件の背後には、さまざまな闇の勢力が蠢いているようだ。
※週刊ポスト2023年4月28日号