公式HPには謝罪文が掲載された
ちょっと待って。不安定になった頃の黒岩氏は55才。いくら個体差があるといっても男として微妙なお年頃ではないの。“にっちもさっちも”になったところで誰が責められよう。
と、ここからは私の個人的な感想で神奈川県知事とはまったく関係ないことだから、間違えないでほしいんだけど。
私は40代半ばに差しかかった頃からひとり暮らしに不安を覚えて婚活を始めたのよ。交際しかけた男もいる。でもことごとくうまくいかないんだわ。
私に女として魅力がないからだといったらそれまでなんだけど、それだけでもないんだよね。30代、40代前半のように男ががっついていないのよ。いつまでたっても手を出してこない。たまに手を出してきても途中からとてもむずかしくなっちゃう。要するに事がまとまらないんだわ。
「そんなに私ってダメ?」と聞いたら、はっきり「ほかの女とならうまくいくんだけどな」と言われたこともある。そんなこんなですごく傷ついて、私は婚活戦線から離脱しちゃった。10年も前のことだ。
で、いまだからわかるんだけど、根本的なところで私は間違えていたのよ。まず恋愛をしたら、こうして、ああしてというイメージが20代の頃と何も変わらない。てか、ワンパターン。変えられなかったの。でも男は若い日の恋愛の手順に応えられなくなる。だからといって「ムリッ」とも言えない。ひねくれる。追い詰められる。自分を守るために暴君になる。
こういう中年以降の男の心理に、もし私が温かい目を向けていたらどうなっていたか……と最近思うんだわ。力の抜けたいい関係ができたかもしれない、なんてね。
で、話は戻るけれど、叩かれているのは黒岩氏だけじゃない。A子さんも「11年も前のことを蒸し返して」とネット上で非難されているけれど、私はそうは思わないんだわ。12年前に初めて知事選に推薦されて出馬を決めたとき、黒岩氏の興味は政治。身辺整理のため長く“愛人”でいたA子さんに対して、何年たっても忘れられないことを言ったんだと思うよ。
で、別れたもののテレビをつければふいに忘れたはずの顔が出ている。知事をしている限り何もなかったような顔をして出続けることがA子さんは許せなかったんだと思う。逆にいえば、出会ったときに40代半ばだった黒岩氏はとてもチャーミングで魅力的だったんじゃないかしら。そして、その後、黒岩氏以上の男が現れず自分史を塗り替えられなかったことがA子さんの不幸で、告白につながったと私は思うんだけどどうなんだろう。
そうそう。最近、T子は黒岩氏に薄い期待をしだしたそうな。「この雪辱を果たそうと神奈川県のために黙って働いてくれるかもね。それまで白票を投じたブーイング票の監視に耐えられるか、まあ、お手並み拝見だわ」だって。黒岩神奈川県知事、がんばって〜!
【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子/1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。
※女性セブン2023年5月4日号