2001年にデビュー当時の橋本被告(時事通信)

2001年にデビュー当時の橋本被告(時事通信)

 将棋界を越えて愛された「ハッシー」は、なぜここまで変わってしまったのか。日本の民法では離婚が成立した場合、片方の親のみが親権を持つ単独親権制度が採用されており、橋本容疑者のケースでは元妻に親権が認められていた。橋本被告は引退後、「共同親権」を呼びかける運動を始めていた。

「『子供の連れ去りは犯罪だ』『妻に全てを奪われた、民法を変えないといけない』と、SNSや講演会で発信を続けていた」(将棋ライター)

 一方で、共同親権に関する議論も進んでいる。法制審議会の部会は今月18日、離婚した父母の双方が親権を持つ「離婚後の共同親権」の導入を前提に今後の議論を進めていくことで合意した。「離婚後に単独親権しか選べない現行制度は、社会情勢の変化によって合理性を失っている」などとする意見が多数を占めたという。

 橋本被告の場合、家を出た元妻が橋本被告からDVの被害を訴えていたことを、橋本被告自身が「デイリー新潮」の取材で明かしている(本人はDVについて否定)。今後共同親権の制度が導入されたとしても、橋本被告のケースで認められるかどうかは不透明だ。

「愛されキャラ」は皆に愛される姿を取り戻せるのか――。裁判は今後も続く予定だ。

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