丑之助初舞台前の会見では、菊之助が愛息をサポート(2019年)

丑之助初舞台前の会見では、菊之助が愛息をサポート(2019年)

「忠義を尽くしてきました」

 公演期間の終盤に差しかかった、4月上旬のことだった。

「楽屋で菊之助さんが、一門の尾上音三郎さん(50才)にお叱りの言葉をかけたんです。すると音三郎さんも返す刀で激怒し、“もう一緒にはやっていられない!”とそのまま荷物をまとめて出て行ってしまった。そのとき楽屋内にいたのは5人ほどだったそうですが、大声は部屋の外にまで響き渡り、しかも翌日公演からはキャストが変更されたので、音三郎さんの“大立廻り”はたちまち舞台関係者に広く知られるところになりました」(別の舞台関係者)

 音三郎は主に女形の役者で、いまから25年以上前に菊之助の父・尾上菊五郎(80才)と菊之助の親子に弟子入りしたベテランだ。菊之助より音三郎の方が年齢は上だが、「師匠と弟子」の関係に当たる。

「師匠が弟子を叱るというのは、なんら不思議なことではありません。ただ、年齢との逆転現象もあり、音三郎さんはこれまで菊之助さんに対して思うところがあったのかもしれませんし、周囲も心配していたんです。ついに堪忍袋の緒が切れてしまったようです」(劇場関係者)

 以前より周囲が危ぶんでいたのは、菊之助の長男・丑之助(9才)を挟んだ、菊之助と音三郎の関係だった。

「将来、歌舞伎の名門・音羽屋を背負うことになる丑之助ですが、小学生ですから、芸も作法も礼儀もまだまだこれからなのは当たり前です。共演する音三郎さんとしては、お客さんの前に立つわけですから、しっかり支えてやろう、立派な役者に育ててあげようという思いで、稽古や本番などで丑之助にさまざまに助言したり、指導することがありました。

 それが菊之助さんの目には、ちょっと厳しいように映ったようなんです。周囲にすれば、当然のような注意でしたが、わが子かわいさに、菊之助さんがそこに割って入って、逆に音三郎さんを怒鳴りつける、ということがありました」(前出・劇場関係者)

 そうした衝突が少なからず続いたという。

「丑之助くんのおしろいの塗り方と着物の着方を音三郎さんが強めに注意したことがあったそうです。ただ、丑之助くんは過剰に捉えてしまった。それを伝え聞いた菊之助さんが音三郎さんをわざわざ自宅に呼び出して丑之助くんの前で散々に罵倒したうえ、“息子に土下座しろ!”と謝罪を迫ったことがあったそうです」(芸能関係者)

 そうした背景もあったのか、公演中の楽屋で、堰を切ったように音三郎の感情が爆発し、その場で菊之助に三下り半をつきつけ、「引退」へ──翌日以降の『FFX』には代役が立てられた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト