3人に1人は亡くなるというくも膜下出血の闘病、リハビリを経験しているglobeのKEIKO
1か月ほどの入院期間を経て、KEIKOは都内の自宅に戻って療養を続けた。
「普通の生活を再開してみると、以前は簡単にできていたことができなくなってるんです。しかも、自分では“できていない”ということに気づけない。周りに言われて『そっか!』と気づくことがいまだにちょっとあります。指摘されるまで自分で気づけないことが悔しいですね。自分では合格点だと思っても、家族や周りの人たちにとっては違うということもあると思います」
KEIKOの親族によれば、当時は気が抜けてボーッとしてしまう、物忘れ、注意力が散漫になるなどの“異変”が見られたという。しかし、一部でいわれていた病状とはかけ離れていた。2018年1月、引退会見を開いた小室氏は、当時のKEIKOの状態を「歌手だったことすら忘れてしまった」、「いまは小学4年生くらいの漢字ドリルが楽しかったり」と打ち明けていた。
「入院していたときはたしかに忘れていたと思います。何しろ自分が17才だと思っていたのでglobeのこともわからなかった。でも、退院して半年も経った頃にはある程度の記憶は戻っていました。『小4のドリルをやっている』というのも入院中のリハビリでちょっとやっただけなんです」
自宅療養を始めて数年が経った頃、周囲のすすめでKEIKOは大分の実家に身を寄せた。気候がよく、家族の近くで過ごすことが最適だと考えたためだが、夫の小室氏との関係の変化もあったのだろう。東京と大分での別居生活を経て2021年2月に離婚が成立した。
「離婚についてはあまりお話しできることはないんです。でも東京を離れて、地元でリハビリを続けてきてよかったと思っています。
3年ほど前から、大分にある病院に週に1回のペースで通っています。そこでのリハビリでは、先生から最初に『これ覚えておいてくださいね』って、カードを5枚見せられるんです。写真だったり、イラストだったり、関連性のないものが並んでいるので意外と難しいんですよ。帰り際に、カードの中身を覚えているかどうか聞かれるんですが、そもそも5枚もあったっけ?みたいな。
初めのうちはカードは1枚でどんどん枚数を増やしていきました。ある程度の枚数になればOKということになるんでしょうね。諦めずに少しずつね。
ほかには見せられた文章をワープロで打ちながら覚える訓練もやっています。後でどれだけ文章が頭に入っているかをテストされるんですけど、ここら辺を聞いてくるだろうなって山を張って。外れることもありますけど、『完璧ですね!』と褒められることもあって、しめしめと(笑い)」
※女性セブン2023年5月11・18日号