原監督は3年契約で今年が2年目。来季まで契約が残っているが、2021年は3位、昨年は4位と5年ぶりのBクラスに沈んだ。渡辺恒雄・読売新聞グループ本社代表取締役主筆は開幕前「3年ぶりにリーグ優勝。2012年以来11年ぶりの日本一。これを目指していただきたい」と“厳命”が下されていたが、今年も昨年以上に苦しい戦いで巨人ファンの風当たりはかつてないほど強い。原監督が退任後は、阿部慎之助1軍ヘッド兼バッテリーコーチの監督就任が既定路線とされていたが、その空気が変わりつつあるという。
「阿部ヘッドが就任しても、原野球と変わらないでしょう。原政権を一掃しなければ、閉塞感漂う現状を打破できず、本当の改革とは呼べない。球団フロント内の評価が高くなっている桑田ファーム総監督を次期監督に抜擢する可能性は十分にあります。投手陣の再建に適任だし、原政権の中で毛色が違う川相昌弘一軍総合コーチをヘッド格に据えれば、攻撃面は問題ないでしょう。気になるのは球団OB・松井秀喜氏の復帰です。ファンからも監督待望論が強い。巨人のユニフォームを脱いで20年以上経ちますが、松井氏は常に気に掛けてくれている。将来の監督として指導者経験を積むためにも、2軍監督のポストで打診するべきだと思います」(前出・スポーツ紙記者)
松井氏は5月3日のヤクルト戦で始球式を務め、背番号55のユニフォーム姿で登場。大歓声と拍手が注がれる中、見事なストライク投球を披露した。試合前には巨人ナインを激励する姿が。
球団公式YouTube動画によると、松井氏は「原監督の監督1年目が私のジャイアンツでの最後のシーズンでした。私にとってもとても良い最後のシーズンを過ごしました。それからもう20年以上経っていますが、私の中でのジャイアンツへの気持ちというものは何一つ変わっていません」と熱弁した。
この動画は大きな反響を呼び、コメント欄には「あれだけの実績、功績があって何一つとして偉そうな感じもなく、謙虚な姿勢が素晴らしいですね。いつか必ずジャイアンツの監督になって帰ってきてください」「ここから松井さんのジャイアンツ電撃復帰のきっかけが生まれた!ってなってほしい」などの書き込みが。
原政権はチームを立て直せるか。今後も低迷期が続くようであれば、首脳陣の責任が問われる。