包括的呼吸リハビリの方法と考え方
重症の場合でも酸素吸入を継続しながら運動療法を継続する。キツくても肺と心臓を結ぶ血管に負担が増す肺高血圧の悪化を防ぎ、低酸素による赤血球などが過剰に増える多血症予防にもなる。
「高齢者がCOPDになるとフレイル(虚弱)のリスクが高まります。しかし、禁煙、薬物、非薬物を合わせた包括的呼吸リハビリを継続することで予防でき、日常生活も向上、精神的にも安定した状態を保てます。つまり、この治療の継続は快適な長生きを目指す姿勢に繋がっているのです」(木田理事長)
COPDは40代から罹患してしまう。喫煙歴がある人、家族に肺がんやCOPD患者がいる人は1年に1~2回の定期受診が望ましい。
取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2023年5月26日号