入浴後は水けをふき取るといい
【浴室・水まわり】ボトルの底面に要注意。タオルで拭いて乾かして
浴室や水まわりは湿度が高い。特に浴室や手洗い場は、手や体を洗い流すので、カビの栄養源になる皮脂や石けんカスなどの汚れがたまりやすい。梅雨などの季節に関係なく対策が必要な場所だ。
「風呂から上がる前には体を拭いたバスタオルで浴室内を拭き、できるだけ水分を残さないことが重要です。浴室乾燥機があるなら、必ずつけておきましょう」
シャンプーなどのボトルをラック（棚）に置いているなら、入浴後はボトルの底面を拭き、ラックからおろして乾かすこと。ラックもボトルも乾いてから収納し直そう。ボトルの底はカビの温床になりやすいからだ。
「トイレは比較的頻繁に掃除をする場所ではありますが、注意点は便座の蓋。使用後に開けたままにしておくと、トイレの水分が蒸発して室内の湿度が高くなってしまうので、使ったらすぐ閉める習慣を」
部屋干しする場所にも注意
【洗濯物】毎日同じ場所に部屋干しするのは×
梅雨の時期は洗濯物を部屋干しする機会が多くなるため、室内の湿度を上げてしまう。
「室内干しをする場合におすすめの場所は、浴室乾燥機能のある浴室です。ここに干して浴室乾燥機と換気扇を回しましょう。
壁際や部屋の隅などの空気が停滞しやすい場所や、湿気が入りやすい窓際などはおすすめできません。とはいえ、スペースがなくて、どうしてもそのような場所に干さざるを得ない場合は、できるだけ窓際や壁際から離して干すようにしましょう。その際、除湿機や乾燥機、サーキュレーターを作動させ、空気が循環するようにしておくこと。また、毎日同じ場所に干さず、干す場所を変えることで湿度を分散させられます」
もちろん、部屋の換気も大事。雨の場合は、エアコンの除湿機能なども活用しよう。
雨が降っていない日も朝方や15〜16時以降は湿度が高くなるので、この時間帯は避けた方がいい。
カビが生息しやすい場所
【プロフィール】
松本忠男さん／医療環境管理士。プラナ代表取締役。35年間、病院の環境衛生に携わる。「健康を守るお掃除士」として国内外で活躍中。
取材・文／番匠郁 イラスト／こさかいずみ
※女性セブン2023年6月1日号
