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【広末不倫スキャンダル】「本物の恋には抗えない」「子連れ再婚だっていい」作家・下重暁子氏が騒動を語る

作家・下重暁子氏は今回の騒動をどう見る?(時事通信フォト)

作家・下重暁子氏は今回の騒動をどう見る?(時事通信フォト)

 広末涼子と有名店シェフ・鳥羽周作氏のW不倫が『週刊文春』で報じられてはやひと月。この間、広末の夫のキャンドル・ジュン氏が単独で会見し、広末が過去にも不倫をしていたことや鳥羽氏から直接謝罪を受けていないことを告白。その後、『東スポWEB』で鳥羽氏がキャンドル氏を「クソッすよアイツは」とこき下ろし、和田アキ子を「頭の悪いご意見番」と非難する肉声が報じられた。いまだ冷めやらぬこの騒動について、作家の下重暁子氏は「広末さんの感情は人間として当たり前」と断言。家族や男女を見つめ続けてきた下重氏が、広末の不倫問題について私見を語った。

 * * *
 配偶者以外の人を好きになってしまうというのは、人として当たり前の感情です。「恋に落ちる」というのは、理由がないのです。いつどこで誰と恋に落ちるか、まったく分からない。予想のつかないことが、予想のつかない時に突然起きる。独身だろうと既婚者だろうと、それは同じです。

 配偶者や子供の存在はブレーキになるかもしれませんが、本当に相手を好きになってしまったら、そういう存在も見えなくなってしまう。それが「本物の恋」というものです。雷に打たれたような感覚です。そんな相手とはめったに出会えないし、私も人生で1度しかありません。私の場合、一生に一度の「本物の恋」の相手とは別れてしまいましたが、結婚しようと別れようと、結果はどうでもいいのです。結婚したらときめきが失われがちですが、別れた恋は一生忘れません。私はあの恋が成就しなくてよかったとつくづく思っています。

 そもそも日本は不倫に対して厳しすぎる。たとえばフランスは寛容で、ミッテラン元大統領は愛人の存在を隠すこともなく、彼の死後、愛人に送ったラブレターが書籍にまとめられて出版されました。国内でバッシングも起きなかった。おかしいことに日本では著名人の不倫騒動があったとき、男はさほどダメージは受けないんです。ベッキーさんが餌食になった時、男性ミュージシャンは活動休止をしないのに、ベッキーさんは番組やCMを次々と降板させられ、多くのものを失った。なぜ女性だけが罰を受けるのか。

 日本は男性には甘く、女性には冷たい。広末さんの不倫騒動もそうですが、“女性は貞節であってほしい”みたいなことを言う男性には、「いつの時代の話をしているのか」と言いたい。毎日お弁当を作ったり子育てを頑張っている母親に「ベストマザー賞」をあげるなどという考えも同様です。私に言わせれば、外で一生懸命仕事をしている母親も素敵です。

 本来、人の恋について他人が「許す」も「許さない」もないはずなのです。恋は自分が責任を持てばそれでいい。結婚後に「本物の恋」が訪れたとしても、お互いの覚悟があれば問題ない。どんなに批判を浴びようとも、どんな困難が待ち受けていようとも、「この恋を貫き通す」という覚悟です。慰謝料とか養育費を払うという程度の覚悟ではなく、命を賭けるほどの覚悟が必要です。その覚悟があるのなら、連れ添ってきた配偶者と相手の家族には最大限の謝罪と誠意を見せた上で、新たなお相手と一緒になる道だってあるはずです。

 広末さんと鳥羽さんも、子連れ同士で再婚したっていい。きっとすぐに親子で仲良くなりますよ。欧米では子連れ同士の再婚や養子縁組など、血のつながらない者同士が仲良く暮らすケースはザラにある。日本人は血のつながりを重く考えすぎている。

 広末さんと鳥羽さんがこれからがどんな未来を歩むか分かりませんが、私たちに出来ることはただ、静かに2人の決断を見守ることだけなのです。

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