国内

「26才芦屋市長誕生」を支えた女性スピーチライターが語る「言いたいことが伝わるトーク術」 国会議員・地方議員あわせて160人以上を指導

「株式会社カエカ」代表取締役の千葉佳織氏

「株式会社カエカ」代表取締役の千葉佳織氏

 今年4月、兵庫県・芦屋市長選に初当選し、史上最年少の市長となった高島崚輔(りょうすけ)氏(26)。灘高校、東大からハーバード大卒という華麗な経歴で注目されたが、2期目を目指す現職市長、元芦屋市議、元兵庫県議の3人の候補と争った選挙は熾烈なものとなった。だが、18歳までの医療費無償化や教育改革などを熱く訴えた高島氏の堂々たる街頭演説は、次第に市民の関心を集めるように。結果、次点の候補者と2倍近い得票で当選した。

 その高島氏のスピーチを指導していたのが、スピーチライターで、伝え方トレーニングのサービスを運営している「株式会社カエカ」代表取締役の千葉佳織氏だ。

 高校時代は弁論部に所属し、全国大会で優勝して内閣総理大臣賞を受賞した千葉氏。慶応大学時代にはアナウンサーを目指し、学生キャスターなどを経験したという。

「全国各地のテレビ局のアナウンサー試験にはすべて落ちてしまいました。そこで、一度人生を白紙に戻してみようと思って内定をもらっていたDeNAに入社しました。でもやっぱり『伝える』ことに関わる仕事をしたいなと思い、副業でスピーチライター・トレーナーとして教えはじめ、その後、本業のDeNA社内でもスピーチのプロとして登壇社員の育成機会をいただくようになりました。

 そうこうしているうちに、より広くたくさんの方に伝え方の学習方法について届けたいと思うようになり、入社3年目に退職し、カエカを設立しました。独立してみると、多くの政治家や経営者の方々から次々と依頼をいただきました。多くの方がスピーチに悩んでいるんだなと実感しました。

 カエカでは集団授業のほかに、完全パーソナルの授業もあるのですが、政治家や経営者の方々はそちらの授業を受けていただくケースが多いですね。お名前を出せる範囲ですと、新田八朗・富山県知事や三島茂樹・パナソニック執行役員にもご受講いただきました」(千葉氏、以下同)

 顧客は政治家や経営者はもちろんのこと、年齢層は10代〜60代とかなり幅広い。30代、40代の働き盛りの管理職や教育関係者、人事職など、向上心の高い方が多いという。政治家も国会議員、地方議員を問わず門を叩いており、その数は政党でのグループ研修とパーソナル含めて何と160人を超える。そんななか、どのようにして高島氏のスピーチを指導することになったのだろうか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ロッカールームの写真が公開された(時事通信フォト)
「かわいらしいグミ」「透明の白いボックス」大谷翔平が公開したロッカールームに映り込んでいた“ふたつの異物”の正体
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
几帳面な字で獄中での生活や宇都宮氏への感謝を綴った、りりちゃんからの手紙
《深層レポート》「私人間やめたい」頂き女子りりちゃん、獄中からの手紙 足しげく面会に通う母親が明かした現在の様子
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン