国内

「前倒しできないのか」が口癖の河野太郎・デジタル相 役人たちは「“ちょっと前倒ししました”と言えば大丈夫」が操縦マニュアルに

役人たちも河野太郎大臣の対応に手を焼いているようで…(時事通信フォト)

役人たちも河野太郎大臣の対応に手を焼いているようで…(時事通信フォト)

 マイナンバーカードをめぐるトラブル続発で、最大の戦犯として河野太郎・デジタル担当相の責任を問う声が日に日に強まっている。だが、当の本人は“どこ吹く風”。なぜこうも空気が読めないのか。

 役人たちも、河野大臣の対応に手を焼いているようだ。デジタル庁関係者が言う。

「河野大臣はパワハラ問題には非常に気をつけていて、大臣の言うことを理解できる職員とは楽しそうにやっている。その半面、それ以外の職員が言い訳すると瞬間沸騰してしまう。とくにトラブルの説明に来た厚労省の職員はガミガミやられているようです。ベテランの職員の中には、特定の職員だけと仕事を進めるのはいかがなものかと大臣に忠告した人もいるが、全く響かないようです」

 役所での河野氏の口癖は「もっと前倒しできないのか」なのだという。そのため、河野シンパとされる役人の間では、「大臣には『ちょっと前倒ししました』と言っておけば大丈夫」というのが“河野操縦マニュアル”になっている。河野氏がマイナンバーへの誤登録を防ぐシステム改修を「前倒しする」と繰り返し強調しているのは、シンパの役人が怒られないためにマニュアルに沿って使った言葉をそのまま口にしているだけのようだ。

 河野氏の「人に頭を下げない」「忠告を聞かない」という面は自民党内でもよく知られている。麻生派のベテラン議員が語る。

「河野さんは前回の自民党総裁選で頭を下げて応援を頼もうとはしなかった。他派閥の幹部に挨拶に行っても、『麻生(太郎)会長のご理解をいただき出ることになりました。よろしくお願いいたします』と紋切り型のことしか言わない。見かねた父親の洋平さんが代わりに参院のドンだった青木幹雄さんに頭を下げに行ったほど。

 若手議員には本人が電話で応援を頼んでいたようだが、電話を受けた議員は『河野さんが一方的に話して、“では”と切られる』と言う。それじゃ支持は広がらない。総裁選に負けてからは麻生さんに仲間をつくれと忠告されて本人も少し反省し、周囲のお膳立てで若手との交流会をしているが、1次会で帰ってしまう。麻生さんはあの年齢で1日に2軒、3軒とハシゴするのにね」

※週刊ポスト2023年8月4日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

無期限の活動休止を発表した国分太一(50)。地元でもショックの声が──
《地元にも波紋》「デビュー前はそこの公園で不良仲間とよくだべってたよ」国分太一の知られざる “ヤンチャなTOKIO前夜” 同級生も落胆「アイツだけは不祥事起こさないと…」 【無期限活動停止を発表】
NEWSポストセブン
広島県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年6月、広島県。撮影/JMPA)
皇后雅子さま、広島ご訪問で見せたグレーのセットアップ 31年前の装いと共通する「祈りの品格」 
NEWSポストセブン
草野刑事を演じた倉田保昭と響刑事役の藤田三保子が当時を振り返る(撮影/横田紋子)
放送50年『Gメン\\\\\\\'75』 「草野刑事」倉田保昭×「響刑事」藤田三保子が特別対談 「俺が来たからもう大丈夫だ」丹波哲郎が演じたビッグな男・黒木警視の安心感
週刊ポスト
月9ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』主演の中井貴一と小泉今日子
今春最大の話題作『最後から二番目の恋』最終話で見届けたい3つの着地点 “続・続・続編”の可能性は? 
NEWSポストセブン
TOKIOの国分太一(右/時事通信フォトより)
《あだ名はジャニーズの風紀委員》無期限活動休止・国分太一の“イジリ系素顔”「しっかりしている分、怒ると“ネチネチ系”で…」 “セクハラに該当”との情報も
NEWSポストセブン
『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一
《どうなる“新宿DASH”》「春先から見かけない」「撮影の頻度が激減して…」国分太一の名物コーナーのロケ現場に起きていた“異変”【鉄腕DASHを降板】
NEWSポストセブン
日本のエースとして君臨した“マエケン”こと前田健太投手(本人のインスタグラムより)
《途絶えたSNS更新》前田健太投手、元女子アナ妻が緊急渡米の目的「カラオケやラーメン…日本での生活を満喫」から一転 32枚の大量写真に込められた意味
NEWSポストセブン
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
《水原一平がついに収監》最愛の妻・Aさんが姿を消した…「両親を亡くし、家族は一平さんだけ」刑務所行きの夫を待ち受ける「囚人同士の性的嫌がらせ」
NEWSポストセブン
中世史研究者の本郷恵子氏(本人提供)
【「愛子天皇」の誕生を願う有識者が提言】中世史研究者・本郷恵子氏「旧皇族男子の養子案は女性皇族の“使い捨て”につながる」
週刊ポスト
夫・井上康生の不倫報道から2年(左・HPより)
《柔道・井上康生の黒帯バスローブ不倫報道から2年》妻・東原亜希の選択した沈黙の「返し技」、夫は国際柔道連盟の新理事に就任の大出世
NEWSポストセブン
新潟で農業を学ことを宣言したローラ
《現地徹底取材》本名「佐藤えり」公開のローラが始めたニッポンの農業への“本気度”「黒のショートパンツをはいて、すごくスタイルが良くて」目撃した女性が証言
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン