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草刈正雄「戦死したはずの父は生きていた」NHK番組で判明した衝撃の事実、うれしさと同時に沸いた怒り

70年目の真実

70年目の真実

 押し黙ったまま頬を伝う涙を何度も指で拭った後、草刈正雄(70才)は絞り出すようにこうコメントした。「すみません……何も言葉がなくて……」。8月14日に放送された『ファミリーヒストリー』(NHK総合)で、草刈は「父の真実」を目の当たりにした。同番組は、著名人の父母や先祖がどう生きてきたかを解き明かしていく人気ドキュメンタリーだ。草刈の出演回は多くの反響を呼び、放送後にはSNS上に「感動した」「映画を見ているようだった」などの書き込みがあふれた。視聴者の胸を打つヒストリーだったが、草刈本人は真実が明らかになるたびに複雑な感情を抱いていたという。

 草刈は1952年9月5日、福岡県で母・スエ子さん(享年77)と米兵士の間に“婚外子”として生まれた。

「草刈さんは母から“父親はあなたが生まれる前に、朝鮮戦争で戦死した”と聞かされていました。父親が写った写真も母がすべて燃やしてしまい、顔も見たことがない。父親はもうこの世にいない。その“現実”を70年間疑うこともなかったそうです」(芸能関係者)

 番組によれば、草刈の父の名前は「ロバート・H・トーラー」。1930年に米ノースカロライナ州で生まれ、18才で空軍に入隊。朝鮮戦争(1950〜1953年)で米軍の整備補給拠点だった福岡県の「築城基地」に配属された。ロバートさんは、兵士たちに本国から届くエアメールの仕分けや配達をする部署に在籍していたという。

「ロバートさんは基地近くで路線バスの車掌として働いていたスエ子さんと出会い、恋に落ちたそうです。同棲を始めるなど交際を続けていくなかで、草刈さんを身ごもりました。2人はアメリカに渡って、家族3人での生活を考えていたそうです」(前出・芸能関係者)

 だが、幸せは長くは続かなかった。米軍の幹部候補生学校に行くことになったロバートさんは、単身帰国。スエ子さんはひとり大きなお腹を抱えて日本に残った。以来、2人が顔を合わせることはなかったのだ。草刈には、前述したように“父親は戦争で死んだ”と伝え続けた。しかし番組で明らかになったのは、その父が戦死していなかったという真実だった。

「ロバートさんは日本から帰国後に西ドイツで従軍し、その後ドイツ人女性と結婚して2013年に83才で亡くなったそうです。草刈さんは、番組の中で初めてこれらの真実を知ったのです。

 番組ではロバートさんの写真も公開され、草刈さんは生まれて初めて父親の顔を目にすることに。若き日のロバートさんは、鼻筋や目元が草刈さんにそっくりで、草刈さんは思わず“似てますかね……”とつぶやくほどでした。身長193cmと長身で、185cmの草刈さんを彷彿させるスタイルでもあったそうです」(芸能記者)

 怒濤の展開に、草刈は幼少期の出来事を思い出していたのかもしれない。

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